新たな挑戦に踏み出すとき、NICOの存在が心強い
取締役 宮坂重寿 氏
製造に関わるセミナーには、社員を積極的に参加させています。セミナーの際など、いろいろな業種の方が集まる機会には、ぜひ別業種の皆さんとも交流したいと考えているので、そうした場を設けてもらえるとうれしいですね。
支援を得て取り組んだ開発から新たな製品が誕生
八海山を望む南魚沼市で車載部品や時計・スマートフォン用部品をはじめ、精密プラスチック部品の成型加工を手掛けるhakkai。タイ、中国、メキシコにも工場を持ち、グローバルな事業を展開している。初めての海外見本市に参加する際に助成金を活用したのをはじめ、NICOの支援を利用しながら新たな挑戦を行ってきた企業の一つだ。
近年では成型以外の新規事業の創出も目指し、AI活用・ロボット分野にも進出。「新しいシーズから事業を始めるというのは、やった分だけ成功するかというと難しいですし、全て自前で投資するのは資金的に厳しい。そうした場面でNICOさんからの公的支援があることで、最初の一歩が踏み出しやすくなります」と関社長は話す。
助成金を活用して取り組んでいた遠隔操作ロボットハンド開発は、顧客の方針変更で終了したが、そこで蓄積されたノウハウを応用してAI検査機を開発。ビッグデータによって学習し、一つの検査機で複数の部品を検査できるもので、すでに外販実績も残している。宮坂取締役は「こうした開発を手掛けているということは、採用の場面での学生へのアピールポイントにもなっています」と話す。
販売実績もあるAIによる自動検査装置。1台のカメラで多方面を検査できる機能を持つ。コストを抑え、100V電源でも使用できるなど導入しやすさも工夫している。
不良品ゼロを前提に品質管理を徹底。
精密プラスチック部品は1点から対応、さらに難易度の高い金型や治工具の設計・製造から成型加工、組み立てまで一貫して対応できるのが強み。成形量産工場は24時間稼働と、人の手では作れない超精密部品も自動化による効率的な生産体制が組まれている。
セミナーやイベントでの出会いが社員を成長させる
また、関社長はNICOのイベントやセミナーなどで得られる人との出会いが、社員に成長の機会を与えてくれていると語る。「南魚沼は工業系の会社が少ない地域。セミナー等で出会った方々とコミュニケーションを取ることで社員が刺激を受け、社員の成長にとても良い効果があると思っています」。
最新の開発案件としては、ハプティクスセンサー(触覚センサー)を新潟大学と共同研究中。これもロボットハンド開発の際に研究していた物の固さを瞬時に判断する技術から派生した案件だ。「当時悩んでいた際に、NICOさんから新潟大学の先生を紹介していただき、今に至っています。経済産業省のGo-Tech事業※への申請準備も進めており、そこから次のステップを目指したい」と宮坂取締役。挑戦を続けていくhakkaiのこれからに大いに期待したい。
※Go-Tech事業(成長型中小企業等研究開発支援事業):中小企業が大学・公設試等の研究機関等と連携して行う研究開発、試作品開発及び販路開拓への取組を最大3年間支援する事業。
企業情報NICOクラブ会員
hakkai株式会社
南魚沼市九日町2845
TEL.025-777-2410
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