株式会社うぃるこ

2020年12月02日
NICOpress173号創業施設・設備レンタル補助金(助成金)

野生動物と人の共存を目指す
長岡発のソーシャルベンチャー

うぃるこが取り組んでいるのは、深刻化する鳥獣害対策のコンサルティング事業。新潟県内を中心に、自治体担当者に向けて鳥獣の正しい防除対策を伝えている。

代表取締役 山本 麻希 氏

「例えばイノシシの自然増加率は1年で1.64倍と言われていますが、野生動物は増えすぎないように低密度を維持する必要があります。愛玩動物ではないので人と共生はできません。住み分けをして『共存していく』という考え方が大切です」(山本代表)。

鳥獣害対策に特化したベンチャー企業

近年、シカやイノシシ、サルなどによる農業被害の深刻さが増しており、クマによる人身被害も多発している。中山間地域の過疎化、里山の荒廃、野生動物の個体数の増加などが原因で、人間と野生動物との住み分けができず、摩擦が生じている。うぃるこは、そうした社会問題の解決を目指して活動する鳥獣害対策のプロチームだ。

「うぃるこ」という社名には、野生動物(Wildlife)と人の共存(co-existence)を目指す、という意味が込められている。代表の山本氏は長岡技術科学大学の准教授でもあり、自身の研究室で野生動物対策を工学的な視点で研究してきた。「研究の傍ら、2011年に鳥獣害対策の支援団体を設立し、自治体からの依頼を受けて、野生動物の生態調査や被害対策の知識を教える研修をしてきました」と山本代表。その活動に持続性を持たせるために2018年に株式会社化し、現在社員9人で事業を行っている。

薪炭林や木材生産源として管理された里山は、林業の衰退と共に荒廃。それにより山奥に住んでいた動物が里へ下りてきやすくなっている。里山の維持管理は獣害対策の一手だ。

 

防護柵の販売から研修まで幅広い事業を展開

自治体の鳥獣害対策は専門スタッフが常駐しないため、その場限りの対策になってしまうケースが多い。将来的に被害を減らすにはデータによる予測や現場経験を基にした対策と、地域の協力体制が必要だという。山本代表は当初NPO法人として活動していたが、どのようにすれば事業を発展・持続していけるのか、大学のベンチャーサロンに相談したところ株式会社化を勧められ、アドバイザーの支援や、NICOのベンチャー企業創出事業助成金を活用した。また、現オフィスはNICOが運営するインキュベートセンターNARICを利用している。

同社の事業は、自治体担当者向けの指導者育成研修や防護柵の設置、野生動物の生態調査、捕獲業務など幅広い。社内に専門性の高い人材も集まり、県内各地の依頼に対応できるようになってきた。

防護柵(電気柵)の機能診断も取り組みの一つ。配線不良がないか、雑草による漏電がないか、侵入ルートがないかなどを調べ、柵を管理する上での注意点を農業者に伝える。

 

県外での展開を目指しフランチャイズ化を計画

現在の顧客は自治体が中心だが、今後は民間企業への提案も考えている。「例えばゴルフ場の芝をイノシシが掘るという被害があります。そういったところにも、鳥獣害対策のコンサルティングができると思います」。

また新潟県外への展開も見据え、すでに茨城県においてフランチャイジー1名と案件を進めている。「鳥獣害対策業という官民向けの新しいビジネスモデルをベースとして、志を同じくする全国の仲間と一緒に正しい獣害対策やノウハウを伝えていきたい」と山本代表。参考となるビジネスモデルが少ないこの分野で、全国展開に向け邁進を続けている。

  • ワークショップ1
  • ワークショップ風景2

地域住民と一緒に集落環境診断を実施。集落内を歩きながら鳥獣に狙われているポイントを調べ、ワークショップで対策を検討する。

 

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ベンチャー企業創出事業助成金
県内で自らの独創的な技術やアイデアを事業化しようとする起業家を支援するための助成金。県内企業の活性化につながる事業、県内において新たな雇用を創出する事業、県内経済の向上に対し著しい効果が見込まれる事業に対し助成を行う。

 

企業情報

株式会社うぃるこ

〒940-2127 長岡市新産4-1-10 NARIC201号室
TEL.0258-86-0880
FAX.0258-86-1780
URL https://www.wilco.company/

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