株式会社大橋洋食器

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2018年02月26日
NICOpress148号新商品開発海外展開補助金(助成金)

ホテルやレストランを中心に130年以上も洋食器を納めてきた株式会社大橋洋食器。これほどの老舗は国内では珍しく、経験とネットワークを武器に10年程前から「現場の声を形にしたオリジナル食器」のPB商品開発に力を入れている。

テーブルウェアという形で、新潟のモノづくりを国内外へ発信

NICOクラブ会員
株式会社大橋洋食器
取締役社長 星野 太志 氏

和食ブームやSNSの発達が新しいニーズを生んだ

いま、テーブルウェア市場は大きな変革期を迎えている。 大量生産による画一化した食器に飽きてしまった層が「独自性のある食器」を求めるというムーブメントだ。星野社長は「シェフやオーナーからの需要がじわじわと高まっています。背景には、ユネスコの無形文化遺産に登録された和食の世界的なブームとSNSの広がりがあります」と言う。

最近は和食を取り入れたフレンチやイタリアンが増えているが、従来の洋食器や和食器ではどうも合わない。また、SNSでは「インスタ映え」という言葉まで生まれたが、今まで表に出なかったレストランの料理がどんどん公開されている。これを宣伝の契機と捉え、他店と差別化を図ろうとするシェフやオーナーが食器類を見直し始めているのだ。

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すずり石など思いがけない素材や技術がテーブルウェアに変身。開発した商品は多岐に渡り、素材別に「絆」「燕」「塗」などのブランドラインがある。

新潟のモノづくり力を活かし独自性の高い商品を開発

同社では、その市場を絶好のチャンスとし、洋にも和にもどちらにも使える食器を狙った。開発・製造では新潟のモノづくり企業とコラボレーション。すずり石、ステンレスといった意表を突く素材や新潟漆器などの伝統工芸技術を絡めた商品開発に取り組み、食器業界には関係がなかった分野とも協働するなど、既存の食器製造の枠を飛び越えていった。

その開発事業でNICOの「高付加価値化サポート」を活用。また、輸出が盛んになり「外部人材による新ビジネス展開支援事業」によってホテル・レストラン業界に強く、語学が堪能な人材を営業に登用した。「新潟のモノづくりの素晴らしさをきちんと伝えていきたい。人間の手で丁寧に販売していきたい」と星野社長は考える。

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陶器や磁器には出せない曲線はステンレス製ならでは。自由で遊び心ある器はシェフの想像力を掻き立てる。使いやすさも相まって現場で重宝されている。

食と技術が同居する新潟で縦横無尽の連携を図っていく

海外で最も成果が上がっている香港では、そごう百貨店での常設販売が決まった。他には台湾、韓国、オランダ、フランス、オーストラリア、アメリカのニューヨークなどに輸出。国内外を代表するホテル・レストランで採用されており、星野リゾートの各施設、ザ・ペニンシュラ東京・香港などはその一例だ。

「これは新潟の技術が世界で認められているということ。新潟には食と技術が同居している。異なる分野、地域がもっと結び付いて新潟が一つになれたらいいですね。独自の技術を持つ企業様とコラボしたいです。私たちも新潟の技術で世界に打って出たいです」。また、9月にはブリッジにいがたで麒麟山酒造株式会社とコラボレーションした展示会を開催した。近々の目標は2020年の東京オリンピック等で増える訪日客に新潟をPRすることだ。都内のレストランを通じて、新潟のテーブルウェアのさらなる発信をねらう。

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「ガストロノミーテーブルウェア」を事業テーマとし、食べるだけでなく文化や風習までも考察し、伝えたい。ジャンルを超えた様々な素材、文化、技術の出会いを演出し、新たな食空間を提案していきたいです。」と星野社長。

NICOのコレを活用!

平成27~29年度「高付加価値化サポート」によって県内のものづくり企業と商品開発し、平成28~30年度「外部人材による新ビジネス展開支援事業」を活用して国内外への販売を強化。その相乗効果が企業の成長に結び付いている。

企業情報

株式会社大橋洋食器
〒951-8067 新潟市中央区本町通8番町1352
TEL.025-228-4941 FAX.025-229-5652
URL http://www.ohashi-web.co.jp

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