安達紙器工業株式会社

2017年05月22日
NICOpress138号商品評価・ブラッシュアップ新商品開発

 紙素材の特性を知りつくした“安達紙器ならでは”の商品づくりを

NICOクラブ会員
達紙器工業株式会社
代表取締役社長 安達 眞知男 氏

現場で誰でも簡単に使える紙だから実現できた担架

段ボールや、バルカナイズド・ファイバーやパスコなどの特殊紙の加工成型を手掛ける安達紙器工業。平成に入ってから自社開発商品に取り組み、ペーパーナイフ、レスキューボード、キャリーバッグといった息の長い定番商品を生み出している。

レスキューボードは1995年の阪神淡路大震災の際、畳や戸板でけが人を運んでいたという話を聞き、開発されたもの。耐久性や成形性に優れたパスコを使い、紙製担架として4年後に商品化し、IDS大賞、グッドデザイン金賞を受賞した。

特徴は「早く、簡単に、安全に」をテーマに、誰でもすぐに使えるよう、イラストで使用方法を表示してあること。少しずつ改良を加えながら、現在も自治体や企業などで採用されている。

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レスキューボード
パスコという強度や耐久性に優れた素材を使った紙製担架。コンパクトに収納でき、3つ折と5つ折の2タイプを用意。

デザイン的視点が生んだ既成概念を覆す商品

周囲に驚きを与えたのが、NICO「百年物語」で生み出されたペーパーナイフ。2005年の誕生以来、11年間安定して支持され続けている。素材のバルカナイズド・ファイバーは強度や独特の質感が魅力だ。

「百年物語に参加することを決めたものの、その年のテーマが“刃物”。紙屋が何を作ればいいのか?というところから始まりました。我々は材料の全てを知っているので、やる前から境界が決まっていて、新しい発想が出てこない。そんな中、参考になったのが、アドバイザーであるデザイナーの方の視点。結果として、当社の枠が広がった取り組み、商品になりました」と安達社長は振り返る。

ペーパーナイフは現在、厚さや色づかいなどリニューアルに取り組んでおり、新バージョンの完成も楽しみだ。

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「百年物語」参加商品Paper Made Paper Knife
「紙で紙を切る」をコンセプトに開発されたペーパーナイフ。企業のノベルティとしても人気が高い。2005年にデザイン・プラス賞、グッドデザイン賞を受賞。

素材の持ち味を反映させるその思考が我々のデザイン

オリジナル製品が、長く必要とされていることはうれしい限りだと話す安達社長は、同社のスタンスとして「パスコやファイバーなどの材料の持ち味を、どう製品に反映できるかが、当社の考えるデザインなのだと思います」と話す。また、平らな材料からモノを作るので、結果として複雑な形状ではなく、シンプルに仕上がることも、長く親しまれる商品につながっていると感じているという。

初めて自社商品の開発に取り組み始めた頃、IDSコンペへの出品を軸に開発を進め、デザイン的視点のアドバイスを多く受けてきた同社。それらの積み重ねと、自分たちだから出来ることを追求する姿勢が、ロングライフの商品を生み出す基礎になっている。

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軽くて頑強なバルカナイズド・ファイバーを素材にしたトランク。

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「我々は加工業なので、今後もその延長線上で、素材を活かす商品を考えていきたい」と語る安達社長。

企業情報

安達紙器工業株式会社
〒940-0029 長岡市東蔵王2-7-30
TEL.0258-24-2145 FAX.0258-24-5597
URL http://www.adachishiki.co.jp

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