栃尾農園株式会社

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2018年02月28日
NICOpress 151号専門家等相談販路開拓

栃尾産ブドウ100%が醸すワインに地域の夢をのせて

栃尾農園株式会社 代表取締役 大竹 正幸氏
代表取締役 大竹 正幸氏

「少しずつですが商品が知られるようになり、この街の人たちもワインを飲むことに抵抗がなくなってきたことが嬉しい。白ワインだけでなく、赤ワインも造りたいと準備を進めているところです」と語る大竹代表。

 

地元の人たちで始めたワイン用ブドウ栽培

栃尾農園株式会社では、長岡市栃尾の大倉地域で栽培するドイツ原産のブドウ、ケルナー種を100%使用したワインの生産と販売を手掛けている。「時代とともに栃尾の繊維産業が衰退し、人口も減っている状況で、人を集めるために何かできないかと始めたのがワイン造りです」と大竹代表は語る。15年程前に地元の有志たちがボランティアでブドウの栽培を開始。ケルナー種の栽培は難しいとされているが、大倉地域の環境が栽培に向いており、今では約5トンを収穫するまでになった。今年度は3,500本のフルボトルワインを生産。希少なワインは県外にもファンがいるという。

栃尾農園株式会社 ブドウ栽培

長岡市栃尾の大倉地域にあるブドウ畑。消毒の量も極力少なくし、除草剤も一切使わない。栽培には手間と時間がかかるが、安全・安心なブドウの生産にこだわっている。

 

ワインを楽しめるカフェレストランをオープン

これまでは出資会員への頒布と、地元の酒販売店などでの販売が主体だったため、県内でも知名度は低かった。そこで同社は3年前から直接販売を始め、自家商標の認可も取得。2017年5月には、ワインと料理を楽しめるカフェレストラン「栃尾ワインの店 葡萄の杜」をオープンした。
「女性や小さいお子さんを連れた方々が、気軽に入れて、のんびりと過ごしていただける店にしたかったのです」と語るのは、大竹代表の息子でデザイナーが本業の幸輔氏。そして、栃尾に配属された「地域おこし協力隊」とともに店づくりを手掛けた。空き店舗を改造した店の2階は、大きなソファが配置された、おしゃれで開放的な雰囲気が印象的。地元クリエーターたちのイベントスペースとして利用されるなど、地域の交流の場にもなっている。

栃尾ワインの店 葡萄の杜

8年程前まで酒屋だった空き店舗を改装。1階は落ち着いた空間に、2階は大きな窓から目の前の公園が望める明るい空間になっている。地元クリエーターによる絵画やオブジェにも注目。

 

将来はワイナリーを造り、醸造も栃尾で行いたい

大竹代表は地元金融機関からの紹介でNICOの「広報相談会」に参加。メディアの有効的な使い方を学び、実践したところ、雑誌や新聞に取り上げられる機会が多くなり、ワインや店舗の注目度も上がったという。
今後はウェブサイトなど広報体制を整備し、ワインを提供してもらう飲食店の開拓を地元から進め、ワインの販路拡大とブランド力の強化を図りたいという幸輔氏。「今は醸造を委託していますが、将来はワイナリーを作り、醸造から販売まですべて手掛けることが目標です」と大竹代表は夢を語る。ワインを通して栃尾地域の魅力を発信し、新たな観光資源の創造を目指す同社の今後の取り組みに注目していきたい。

T100K

ドイツ産ケルナー種で造る「T100K」は、フルーティーな香りが特徴。その年に採れたブドウだけで醸造するため、年ごとに違った味を楽しめるのが魅力だ。

 

ここがポイント

①地元を元気にするためワイン造りに着手
②栃尾産ブドウ100%こだわりのワイン作り
③店舗での交流を通じてさらなる広報と販促活動へ

会社情報

栃尾農園株式会社
栃尾ワインの店 葡萄の杜

〒940-0223 長岡市栃尾本町3-11
TEL/FAX.0258-89-8960
URL https://ja-jp.facebook.com/TochioWine/

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