ウッド・ハブ合同会社

2016年11月01日
NICOpress133号セミナー・講座人材育成創業補助金等(助成金)

中大型木造建築という新しい市場構築を目指して

ウッド・ハブ合同会社
代表 實成(じつなり) 康治 氏

開発した木造建築用金物を普及させるために独立

ウッド・ハブ合同会社は公民館や保育園など、住宅以外の中大型木造建築の構造設計と、木材の接合金物の開発コンサルティングを行う会社として平成27年5月に創業。大規模木造建築の構造設計や、接合金物の開発経験がある實成代表が、プレカットCADを担当するもうひとりの代表者と共に立ち上げた企業だ。
これまでの中大型木造建築は、コストがかかる特別な存在だったが、實成代表は「もっと合理的に、費用をかけずに木造建築はできるはず」との思いから、金物メーカーで接合金物の開発に取り組んだ。それによって、木造の中大型建築物も木造らしい価格で実現できるようになったが、蓋を開けてみると、それを使って構造設計できる人材がほとんどいないという現実に直面した。
「せっかく開発したものを使ってくれる人がいないし、使いたくても設計の仕方が分からないと言われる。それなら、まず自分が見本となる建物を設計し、普及させていこうと決めました。私は金物開発もできるので、接合金物の新しいニーズを金物メーカーと一緒に開発するコンサル業を、事業のもうひとつの柱にしています」。

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「当社自体は少数精鋭。質を高めて、他の誰もできないことをやれる存在になっていくことが大事だと思っています」と語る實成代表。

新規創業サポートの支援も起業への後押しに

創業にあたっては、NICOの新規創業サポートも後押しになったという實成代表。「資金調達を検討していた時、ネットで支援策を知って応募しました。金額が500万円とかなり大きいので非常に助かりましたね。申請準備が、事業計画をブラッシュアップする機会になり、その後、金融機関に融資を依頼する際も説明しやすかった。NICOに採択されているという事実が、融資条件にもプラスになったようです」。
さらに、創業してみての感想を「創業は自分のやりたいことに共感してくれる人が必要であり、事業内容が共感してもらえるものなのか、社会的意義があるのか、社会的正義にかなっているのか、が重要だと感じた」と話す實成代表。同社のそれは、建築界に中大型木造建築という新しい市場を作る、というものだ。

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建築中の様子。木の良さを実感できるとクライアントからの評価も大きい。

中大規模建築物にも木で建てるという選択肢を

「木が絶対的に良いと思っている訳ではなく、建築物はそれぞれに一番適した材料で建てるのがいい。中大規模建物の建築材料はこれまで鉄やコンクリートが主流でしたが、我々はそこに、今まではコスト面から選択肢に入らなかった木を候補に入れたいということです」。
市場を作っていくためには、構造設計できる人材がたくさん必要になる。その地盤づくりとして、昨年秋には設計情報を共有する団体「木構造テラス」を設立。設計者や業界メーカー、確認検査機関、商社など約70社が参加している。
「ライバルを育てるようですが、我々が目指すのは、まずは設計者を増やし、非住宅の木造建築が増えていく環境にすること。当社は設計のサポートや、特殊な部分のノウハウ提供といった部分で、ビジネスチャンスが増えると思っています」。
エコ志向、木材利用推進の国策、人口減による木造住宅のニーズ減少といった背景もあり、非住宅木造建築への関心は日に日に高まっている。そんな建築業界に新しい風を吹き込む同社のこれからに注目したい。

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接合金物と構造用集成材を使うことで価格が抑えられ、今までなら高くて木造では作れなかった工場などの建物でも、木造にするという選択肢が生まれてきた。

企業情報

ウッド・ハブ合同会社
〒955-0844 三条市桜木町12-38 202号室
TEL/FAX.0256-64-7588

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