株式会社富田刃物

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2018年04月09日
NICOpress153号海外展開

支援のバックアップを受け アメリカ商社への販売ルート開拓

株式会社富田刃物  代表取締役 富田 博之 氏
代表取締役 富田 博之 氏

「過去には毎年IDSコンペも出品していて、入賞を目指して商品開発を行っていた時期がありました。いま、仲良くしているデザイナーは、それをきっかけに知り合ったということもあり、いろいろな影響をもらいました」と話す富田社長。

 

米国商社からのオファーにどう対処するか相談

DIYや内装用道具、園芸関連用具などを製造販売している株式会社富田刃物は、平成28年11月に北米地域(カナダ、アメリカ、メキシコ)における販売を、アメリカの商社と契約。それまで海外への販売が全体の2割だったものが、3割へと伸びている。
独占契約は相手先からのオファーだったが、肝心の相手先の情報がほとんどつかめず、困惑していたときに、NICOに相談したことが、現在に至るきっかけになったと富田社長は振り返る。
「6年前にニューヨークタイムズで、当社の山菜掘り用ナイフが園芸用品として紹介されて、北米からの注文が増えていました。取引先の一社が、毎年注文数が倍以上のペースで増えていて、不思議だなと思っていたところに、独占契約の話がきました。長岡で行われたNICOの相談会で話したところ“それならこういう返事をしてみては”など、具体的なアドバイスをもらえました」。

トミタディスク

コンクリートや石畳で使用する刈り払い機用ステンレス刃の「トミタディスク」はニイガタIDSデザインコンペティション2013でIDS大賞を受賞。ドイツでの展示会をきっかけに、現在はヨーロッパでよく売れている。

 

自分の目で現地を見て決断を下すことができた

その後相手先から、一度アメリカに来るように言われ、費用もかかるため対応に苦慮していた。「その時、NICOの海外展開のアドバイザーの方に『現場に行って見てきた方がいい』と言ってもらった。いま、契約をしてよかったと思っているので、あの時、背中を押してもらえたのは大きかったと思います」。
その視察には海外市場獲得サポートの支援策を活用。いざ視察に行ってみると、大規模な自社倉庫を幾つも所有している会社で、同じ海外でもヨーロッパとのスケールの大きさを肌で感じることが出来たという。「その分、リスクも大きいので断るつもりでしたが、先方の社長が“一緒にやりたいんだ”と何度も話してくるので、受けることに。それも足を運んで、顔を合わせたからこそ決断できたと思います」。

 

北米市場からの要求に応えられる生産体制へ

現在、アメリカからの要求数に応える体制づくりに注力している同社。「良い品質のまま、大量に作ることにチャレンジしているところです。包装を外注することで、ほぼ整ってきました」。
今後は国内市場の動きがにぶいこともあり、輸出の割合がもっと増えていくと見ている。「アメリカは園芸道具を大切にしていて、良いものを選ぶ傾向にある。例えばAmazonでも高い評価を得るなど、我々の製品の良さを評価してもらえると、社員もそれを見て喜んでいます。売上だけでなく、そうした良い効果も生まれていると思います」。

掘れるナイフ
HORIHORI
北米輸出のメイン商品が、日本のマタギの道具にルーツがある「掘れるナイフ」。現地での商品名は「HORIHORI」。このほか、いくつかのガーデニング用品も輸出している。

 

利用支援制度

  • 海外展開に関する個別相談
  • 海外市場獲得サポート事業助成金
  • 地域中小企業外国出願支援 など

活用のポイント

■補助金を活用して、独占契約の申し出があった商社のアメリカ本社を視察。
■外国出願支援を活用し、自社ブランドをアメリカで商標登録。

会社情報

株式会社富田刃物NICOクラブ会員

〒959-1286 燕市小関623-1
TEL.0256-63-2221
FAX.0256-62-4194
URL http://www.nisaku.co.jp

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