柏崎ユーエステック株式会社

技術とノウハウを活かし

感染症対策となるオゾン発生器を開発

家庭用機器、環境機器、情報機器などの製造からOEM製品の受託開発・製造、成型加工事業まで行う柏崎ユーエステックは、初の自社商品となるオゾンガス発生器を開発。室内の感染症対策に有効な商品として注目を集めている。

代表取締役 髙橋　光夫 氏
管理部 須藤　和紀 氏

自社商品は県内のデザイナーに依頼したいと思い、NICOに相談しました。リモート会議では伝えにくい相談があったときも、8-knot designさんは長岡からすぐに来てくださり、細かいニュアンスを共有できました。
（写真右から、髙橋代表、須藤氏）

自社商品を販売したい
社内の声から新商品開発に挑戦

還元水素水生成器、オゾン水生成器など家庭用機器・環境機器の開発から製造まで手掛ける柏崎ユーエステック。同社は昨年、車内や個室の除菌・脱臭ができるポータブルオゾンガス発生器「オースリースマート」、二酸化炭素濃度センサー付きオゾンガス発生器「オースリーキューブ」の販売を開始し、現在、販路開拓に力を入れている。

　「当社は30年前からオゾン関連の商品を生産してきましたが、自社商品はありませんでした。コロナウイルス禍で売上も苦戦する中、元々持っている技術を利用した自社商品を販売したいという声が社内から上がりました」と髙橋代表。そこで全社員から候補を募り、感染症対策に繋がるオゾンガス発生器を開発することにした。

競合商品との差別化を図り
設計に合うデザインを実現

開発にあたっては、すでに流通している他社商品との差別化が一番の課題だった。オースリースマートのような車載用商品は海外製が多く価格も安い。そこで風向きを調整できる機能を加え、オゾンの発生量も車内用、室内用で変えた。「オースリーキューブは約38畳までの室内で使用できます。二酸化炭素センサーを搭載しているのは当社だけ。オゾン発生量、CO₂濃度、温湿度、時計をわかりやすく表示し、一つの画面を見るだけで室内の空気管理ができるようにしました」と話す。

商品デザインはNICOのDesign LAB（デザイン・ラボ）に相談し、クリエイティブマッチングで紹介された長岡の8-knot　designに依頼した。「モノづくりをよく理解していて、当社の設計に合わせたデザインを考えてくれたことは開発を進める上で大きかった。とても良いマッチングだったと思います」。

ギフト・ショーの出展を機に

海外展開へのチャンスも

昨年10月に開催された東京インターナショナル・ギフト・ショーLIFE×DESIGNではNICOブースで出展。担当した須藤氏は「新潟のブースとして存在感があることで、興味を持って見に来てくれた方が多かったです。実際に営業活動に繋がった１社は貿易会社で、現在モンゴルとの商談も進んでおり、海外展開の足掛かりになりました」と語る。

同社ではオゾンガス発生器とともに、水道直結型のオゾン水生成器の改良開発にも取り組み、販路を広げる予定だ。「そのために、まずはオゾンの効果を分かりやすく説明する販売ツールが必要です。また第２段階として、無人空間で高濃度のオゾンを発生させる商品も考えています」と髙橋代表。これからも積み重ねてきた技術を武器に挑戦を続けていく。

東京インターナショナル・ギフト・ショーLIFE×DESIGN秋2021に出展。6社共同のブースのため、他社を目的に来た人が同社の商品に興味を持ち、説明につながるチャンスもあった。オゾンに対する注目度が以前より高まっているのを感じたという。

企業情報