知名度・信頼性の向上につながる商談成立に欠かせないツール

「ひとつの事業はずっと続かず15年がサイクルだと捉えています。プロダクトのカテゴリーではなく、熱というテクノロジーで考えれば発想は広がる。身近な家電の技術やAmazonのメソッドにもビジネスヒントがあります。自社の器に縛られないでヒントに気付く感性を磨きながら、技術移転をしていきたい」と話す田辺社長。
自分たちの技術を広く知らせるための展示会
1922年に鉄工所として創立したタナベ。得意の「炉」に関する技術を生かし、時代が求める熱システムを実現してきた。2005年にNICOのわざづくり支援事業に採択されて過熱水蒸気金属切粉脱脂設備を開発、現在は電池原料乾燥・焼成設備とともに同社の主力製品となっている。
わざづくり支援事業に申請した頃、田辺社長は営業部長として最前線におり、「苦心の末に完成させて特許まで取った技術を何とか広く知らせたい」との思いが募る。ちょうどNICOに展示会出展の助成があると知り、新潟県のブースに加わって社長自身も接客した。それまで展示会は見に行く側だったが、出てみると新しい出会いがあり、クライアントと一緒に開発するパターンも生まれた。
継続的な出展は営業の後押しになる
10年前から独立して出展し、現在は国内の国際二次電池展(バッテリージャパン)、国際粉体工業展(POWTEX)、上海の中国国際工業博覧会にレギュラーで出ている。「出展はBtoBにおける広告戦略です。業界での“知名度の向上”が一番の目的で、“継続して出ている”というイメージが大切。クライアントにとって当社製品の採用はある意味賭けですが、継続的な出展で業界での認知度が高まれば安心感につながる。また、お付き合いのある企業様、メインバンクの役員も来場して興味を示してくれた。展示会には営業を援護する役割がある」と田辺社長は話す。
出展当初は「お金が掛かる」「意味がない」という社内の反対意見もあったが、やはりネームバリューがあるとないとでは営業内容も変わり、次第に効果を実感することに。今では出展が当たり前の土壌となった。
ターゲットを絞った展示会はピンポイントの出会いがある
同社の展示会出展チームは東京の営業本部内に設置され、営業部の中村係長が中心となっている。通常の展示会では営業が6名、本社から技術者数名を呼んで臨む。事前に自社がセールスしたい製品のマーケットを調べ、それにマッチしたパネルや販促物の選択、ブースのデザインを決定。案内状は300通ほど送付する。当日はその場で商談が成立することは少ないが、反応を見て手応えのあった企業へアフターで個別プレゼンを行う。
「会社として何に力を入れて販売したいか、絞っていくことが重要です。当社は粉体と電池業界をターゲットに絞った展示会に参加しているので、ピンポイントのお客様と出会い、ニーズと合致した具体的な商談に進むことができる」と中村係長。今後も出展を続けることで同社の信頼性向上につなげていく考えだ。
会社情報
株式会社タナベNICOクラブ会員
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