株式会社リンコーコーポレーション

2016年04月11日
NICOpress130号海外展開販路開拓

新潟の港から海外へ。物流で世界をつなぐ

株式会社リンコーコーポレーション
代表取締役社長 南波 秀憲 氏

輸出入貨物に関わる 全ての業務をサポート

新潟東港、新潟西港、そして日本唯一の私有港湾である臨港埠頭において、船に貨物を積み卸しする荷役業務を主体に手がける株式会社リンコーコーポレーション。通関業務をはじめ、法規手続き、仕分け・検品、配送先までの陸上輸送まで、輸出入貨物に関わる全てをサポートし、新潟港における国際物流を支えている。

貨物船はコンテナ船、一般貨物船、タンカーの3種類に大きく分けられ、新潟港はコンテナによる物流が主体。「コンテナ船は少量多品種の輸送に適しています。新潟港のコンテナ取扱量が増えてきたのは、平成5、6年ごろからです」と南波社長はその背景を語る。

新潟港は輸入の方が多く、輸入と輸出の割合は6.5対3.5。中国との貿易が全体の6割で、最近はアジアの扱い量も増えているという。「以前は、よくポストチャイナが話題でしたが、最近はチャイナプラスワンとして、中国の他にもうひとつ供給ソースを持とうという動きが増えてきました」。

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「中国側から見ると新潟は日本の真ん中にあり、新潟県内のみならず、さまざまなお客様との関わりが出来るはすだと思っています」と語る南波社長。

海外での展開を考える際は 相手国のインフラに注目

海外との物流は船の場合、工場から港までの陸送、荷揚げ、船便、荷卸し、港から相手先までの陸送と、手間がかかる。また、コスト的には飛行機よりも船の方が安いが、船は有る程度の量が必要となる。現状では、少量の食品などは空輸を選ぶケースの方が多いという。「それでも冷蔵・冷凍製品を運ぶコンテナ技術も発達してきています。食品や農産品はTPPの動きも気になるところですが、コンテナの規模の大きさを考えると、まずは販路開拓が何よりも重要であり、また大変なことなのだろうと感じます」。

また、海外展開を考える際、物流面では相手国の国内インフラのチェックが重要だと南波社長は話す。「ここまでベトナムが期待ほど急激な成長をしてこなかったのは、国内インフラが整っていなかったことが原因です。最近、ようやく改善されてきましたが、作るのは良くても運べなくてはビジネスが滞るので、そこは慎重に見極める必要があると思います」。

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本船からの荷揚げや積み荷を行う荷役業務。荷揚げした貨物をコンテナヤードや倉庫に運ぶほか、そこから全国への陸上輸送も行う。

海外の物流環境を自ら 学ぶ企業も増えている

荷主にとって一番メリットがある輸入は、現地工場で受け取り、そこからの陸路、船便など、全てを自分たちでコントロールする方法だと話す南波社長。

「逆に一番楽なのは、会社まで運んできてもらうこと。その代わり、どこでどのくらいコストが上乗せされているかは分かりません。また、海外の物流現場のなかには、荷物の扱い方が乱暴だったり、日本の常識とは異なる環境であることも多いです。本当にコントロールするためには、かなりの知識と情報収集が必要ですが、県内のお客様にも自ら足を運んで、取り組んでいる方もいらっしゃいます。一方で、我々は船会社の代理店もやっていますし、海外のパートナー会社もあるので、一貫してお任せいただけます。そうしたお客様も含め、最近は海外の物流についてかなり学んで準備される方が多い印象です」。

いずれにしても海外展開を考える際には、同社のような物流のプロの存在と、自社の努力が欠かせないと言えそうだ。

企業情報

株式会社リンコーコーポレーション
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TEL.025-245-4113
FAX.025-248-4113
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