合資会社山本味噌醸造場

2021年10月13日
NICOpress178号新商品・新技術開発

地域と人とのつながりを大切に

発酵のまち・上越を盛り上げる

大正5年創業の山本味噌醸造場は、米糀をふんだんに使った上越伝統の味噌の味を大切にする老舗蔵元。地元で長年愛される味噌とともに、さまざまな新商品の開発にも力を入れ、「発酵のまち上越」の活性化に繋げている。

代表社員 山本 幹雄氏
代表社員 山本 幹雄 氏

「地域の皆さんに支えられているからこそ商売が成り立っているし、新しい商品のお話もいただける。地域の味噌屋として、商品を通じて少しでも皆さんに恩返しができればと思っています」。

伝統の味噌を使った上越の新たな特産品開発

山本味噌醸造場では上越伝統の浮き糀味噌「雪ん子みそ」を主力に、豊富なオリジナル商品を展開。近年発売された「TamaLive(タマリーブ)」と「メギみそ」は、上越市の認証制度「メイド・イン上越」の特産品に認証されている。

「TamaLive」は、味噌桶の底にたまる液状の「味噌たまり」とオリーブオイルを配合した万能ソース。山本代表が所属する上越発酵食品研究会で、北陸新幹線の開業に向けて新たな土産品を作れないかという話が出たのが開発のきっかけだった。「そこで味噌たまりの有効活用を相談したところ、委員の方から日本初のオリーブオイルソムリエの小暮剛シェフを紹介していただいたのです」。小暮シェフとともに試行錯誤を繰り返し、上越の食材と合うソースを完成させた。

一方「メギみそ」は、上越で捕れる深海魚・メギスの魚醤を作る知人から「この魚醤を使った商品を作ってほしい」と依頼されたのが始まり。塩分が強い魚醤に合う専用の味噌を一から作り、配合した。「こちらは魚好きな人向けという、あえてターゲットを絞った商品にしました」。

白身魚の刺身によく合うという「TamaLive」と濃厚な旨みが特徴の「メギ味噌」は、ショッピングサイトでも販売。「五醸味噌」は、“料亭で出てくるような上品な味がする”と好評だ。

 

イベントがきっかけで5社のブレンド味噌が誕生

今年4月には、市内5つの味噌蔵が協力した「五醸味噌」を発売。以前開催したイベントで、5社の味噌をブレンドした味噌汁が好評だったことから、山本代表が他の4社に協力を求め商品化した。「各社の代表銘柄を全て同じ分量でブレンドしました。同じ地域、気候で作っているからか全ての味噌がうまくマッチし、ここまで美味しくなるのかと驚きました」。珍しい取組で、上越の味噌蔵全体のPRに繋げたいという。

 

味噌に直接音楽を聞かせる食品と工業の異色コラボ

2019年からは市内の水中音響メーカー「ウエタックス」との協働で、音楽を聞かせた味噌づくりを始動。「発酵食品を熟成する部屋や、桶の外側にスピーカーを付けて音楽を聞かせる例はありましたが、味噌の中に直にスピーカーを入れて聞かせるというのは、全国でも初めてだと思います」。上越ゆかりのロックアーティストの音楽と、試験醸造で調査した発酵熟成に一番適した周波数の音楽を織り交ぜ、3か月聞かせ続けた結果、通常の味噌と比べて熟成が早まり、味もまろやかになった。「これらの新しい商品は全て人とのご縁があって作ることができたので、今後も地域の繋がりと人との縁を大切にしながら、地域に根付いた商品づくりを続けていきたいと思います」。

味噌屋と水中音響のメーカーという異業種がタッグを組んで生まれた味噌。9月から発売されている。音による成分の変化については信州大学と共同研究も進めている。

 

上越市直江津地区にある同店。創業から変わらない「ふるさとの味」を守る。

 

ここがポイント

  • 地域の蔵元、異業種とコラボし話題性の高い商品に挑戦
  • 上越の食材や技術を生かし+αの付加価値を生み出す

 

企業情報

合資会社山本味噌醸造場NICOクラブ会員

〒942-0001 上越市中央1丁目13-4
TEL.025-543-2283
FAX.025-543-1373
URL http://yukinkomiso.jp/

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