SNSを有効活用し山古志の錦鯉を全国にネット販売 国内外へ動画で発信
錦鯉販売 仙助 (せんすけ)
代表 綱 友巳 氏
生産者直送のネット販売 低価格で安心の品質を実現
長岡市山古志の錦鯉をインターネットで販売する仙助は、養鯉場とのネットワークによる生産者直送販売を構築し、上質で病気リスクの少ない錦鯉を提供している。
錦鯉の有名系統「仙助紅白」を作出した人物を曽祖父に持つ綱氏。しかし、子どもの頃には家が養鯉業を行わなくなっていたため、錦鯉とは関係のない道に進んだ。「数年前に錦鯉の生産者と会う機会が多くなり、そこで聞いたのが、山古志には一部の大型店に隠れて脚光を浴びていないが、質の良い鯉を作る生産者が多くいること。その錦鯉をインターネットで販売すれば、自宅にいながら写真や動画で選ぶことができ、直接買いに来れない方にもお届けできると思ったのです」。そこで手始めにヤフオク!に出品すると予想以上に反応が良かったことから、生産者との販売体制を整え、ネットショップを作ることを決意。2016年5月に自社販売サイトをオープンした。
コメントへの返信、メールや電話の問い合わせに迅速に対応する綱氏。「ユーザーさんが知りたいことを、私が代わりに生産者に聞いてお答えし、こまめな応対をするように心掛けています」。
SNSやブログから販売サイトへ繋ぐ流れを作る
販売サイトは「見やすく・分かりやすい」シンプルなページ構成が特徴。インターネットが苦手なお客様のために電話番号を大きく明記し、電話での購入受付も行うようにした。
また、情報発信にはFacebook、LINE@、YouTube、ブログなどを幅広く活用している。Facebookでは写真や動画、販売サイトのURLを必ず入れ、文章はなるべく簡潔にして、伝えたいことはブログの記事としてアップ。SNSやブログを“どこでもドア”と位置付け、ユーザーがどこから入ってきても、販売サイトが着地点となるように流れを作ることを意識しているという。
錦鯉の愛好家は高齢者も多いため、販売サイトは分かりやすさにこだわった。商品が調べやすく、買い物しやすいページレイアウトや、すぐに問い合わせができるように電話番号を載せたことも、サイトの離脱を防いでいる。
YouTubeの効果で海外からの問い合せが増加
錦鯉の愛好家は外国人も多いため、YouTubeには海外の視聴者を意識した動画をアップしている。開設当初は再生数が伸びず、英語表記やタグの付け方など試行錯誤した。現在は国外からのコメントが多く寄せられている。通常は発売ニュースとして短い動画をアップするが、ある錦鯉の池上げの様子をドキュメンタリー風に紹介した動画がヒットし、チャンネル登録者数が急増。海外から問い合わせのメールが増えた。「特殊な商品なので難しいのですが、今後はもっと勉強して自分で輸出も手掛けられるようにしたいと思っています」。
SNSは自分と生産者との関係性を伝え、顧客の信頼を得るためのツールでもあるという綱氏。今後も効果的な情報発信に取り組みながら、日本の伝統文化である錦鯉を全国に届けていく。
FacebookとYouTubeは、将来海外にマーケットを持ったときの足掛かりになるように、世界に向けた情報発信を意識。YouTubeのチャンネル登録者数は6,000人以上(2017年9月現在)で、8割が海外の視聴者だという。
活用する主なソーシャルメディア
- YouTube チャンネル登録sensuke
- LINE@
- ブログ(アメーバブログ)
活用のポイント
- SNSでユーザーが入る間口を広げる
- Facebookは写真や画像を効果的に使い、文章は簡潔に
- 海外の視聴者を意識した動画を配信
企業情報
錦鯉販売 仙助 (せんすけ)
〒940-1131 長岡市十日町1227-2
TEL.0258-77-7379 FAX.0258-23-0390
URL https://www.sensukekoi.com/