日本のアイスを世界に発信し、たくさんの人を幸せにしたい。
「いつかは、新潟の農産品にこだわったアイスも作りたい。大手ではできないことをやっていきたいですし、中小メーカーだからこそ、他とは違うことができると思っています」と語る山田部長。
高単価のプレミアムアイスとニーズに応えるOEMが好調
昭和25年の創業以来、全国の消費者に愛されるアイスを製造している第一食品。特にモナカアイスと、餅でアイスをくるんだ大福アイスが同社の得意とする商品だ。平成12年に「贅沢最中シリーズ」を発売したのを皮切りに、高級志向のプレミアムアイスで独自色を出しており、最近では日本の四季をイメージし、国産果実を使ったモナカアイス「みもな」がヒットしている。
総合スーパーやコンビニからのOEMの依頼も増えている。「いま流通からは店独自の付加価値の高い商品のニーズが高まっています。細かい要望に応え、かつクオリティの高いものを提供する場面は、まさに当社の出番。量産もできるし、小ロットも対応できるのが当社の強みなので、それを意識して展開しています」と山田部長は話す。
支援事業を活用してドバイや東南アジアへの展開を開始
近年は海外展開にも注力。平成28・29年度にはNICOの「海外市場獲得サポート事業」を活用し、ドバイでの市場調査や商談会に参加。また、平成29年10月にはシンガポールで開催された展示会Food JapanのNICOブースへも出展した。
海外製品と比べ、日本のアイスはクオリティが高く、近年増えている日本食レストランでのデザート用アイスのニーズが高いという。「ドバイは日本の大手メーカーが進出しておらず、また2020年の万博に向けて勢いがあることを知って、展開を図っています。現在はドバイモールで販売されています。一方のシンガポールは業務用の引き合いが多いですね。今後はJETROの支援でマレーシアの商談会に参加し、ベトナムの市場調査も行っていきます」。
ジャパンクオリティのアイスを広めていく
季節柄10月から3月の冬期間は製造が落ち込むが、最近はOEMと海外向けの対応で順調に生産を伸ばしているという。12月には国内、海外の両方で販売する大福アイス「MOCHI MORE」を発売。和の風情に洋風テイストが入った商品は、1個160円という高めの価格設定でもコンビニから喜ばれるという。今後もさらに贅沢な素材を使ったアイスの開発を考えている。
海外展開に可能性を感じていると同時に、中小企業はNICOなどの支援があってこそ、進むことができると話す山田部長。「商談会や展示会は続けて足を運んでこそ、つながりを作れます。サポート事業やFood Japanは、次年度も利用したいので、ぜひ長い目での事業継続をお願いしたいと思います」。
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