(公財)燕三条地場産業振興センター

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2017年04月10日
NICOpress137号新事業展開

外国人観光客の増加に対応し免税店にリニューアル

(公財)燕三条地場産業振興センター
物産観光課 課長 鈴木 清史 氏

燕三条が誇る特産品が豊富に揃う免税店

日本有数の金物産地、燕三条の産業と観光の拠点である燕三条地場産業振興センター。平成27年4月に免税店としてリニューアルオープンした。800㎡の売場面積を持つ物産館では、燕三条が誇る洋食器・刃物・鎚起銅器・キッチン用品・鍋など、約1万点を販売する。
「免税対応に至ったのは、平成26年に国の法改正があり、それまで対象外だった消耗品も免税対象になったことがきっかけです」と語る鈴木課長。また、今年5月から免税販売の対象となる1日の購入下限額が、一般物品、消耗品ともに5千円以上に金額が引き下げられたことで、外国人観光客の利用がさらに見込まれることも要因だった。

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燕三条のクオリティの高い商品を実際に手に取って買っていただきたい。旅行会社に対して、燕三条の産業観光を取り入れたツアーの提案を行うなど、さまざまな方法で外国人来館者を増やしていきたいです」と語る鈴木課長。

短い時間の中でスムーズな手続きを行えるかがカギ

平成27年度の免税対応は257件、購入金額は約660万円と、予想を上回る免税実績となった。外国人来館者は中国、韓国などのアジア圏を中心に北米、欧州、ロシアと幅広く、シンガポールやハワイからのツアー団体客も多いという。「お客様の立ち寄り時間は30分から1時間。短い時間の中で、一般の会計とは別に免税の手続きが必要になるので、その時間をいかに短縮できるかというのがカギになります」。スムーズな対応を行うために、買い物や免税手続きで想定される多言語対応の会話ツールを作成し、文章を指さしながら意思の疎通を図れるようにした。さらに、スタッフの語学研修を開催するなど、コミュニケーションを円滑にする対策を行っている。

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定期的に包丁の名入れサービスも実施。外国人の名前は漢字に当てはめ、鍛冶職人にその場で彫ってもらえることから、日本ならではの記念として喜ばれている。

日本の伝統的な商品と体験プログラムが好評

外国人観光客によく売れているのが、鎚起銅器や包丁など燕三条ならではの伝統的な商品。「包丁は日本を代表する鋼(はがね)製品が人気です。材質についてネットで調べてくる方もいらっしゃいます」と言うように、こだわりを持つ外国人も多いことから、材質や用途別で包丁を選べるように多言語対応の早見表を設置。今後はQRコードの読み取りから商品解説を多言語で閲覧できるしくみを取り入れることも検討中だ。館内では職人による包丁研ぎ体験や彫金実演などを実施しており、外国人にも好評。また、外国人来館者にアンケートを実施し今後の戦略に活かしている。
手続きの複雑さなど、免税店ならではの苦労もあるが、免税店となったことで観光庁のHPにリンクが張られ、そこから来館につながるケースもあったと語る鈴木課長。「今後はいかにここまで来てもらえるかというのが重要になるので、広域で連携した取り組みや情報発信が重要です。同時に、スタッフの語学や接客対応の向上にも努めていきたいと思います」。今後も実践を通じて燕三条のモノと技を世界へ広める拠点として進化していく。

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館内のサインは、商品のカテゴリー別に英語と中国語で表記。外国人観光客に人気の高い包丁は、さまざまな種類がズラリと展示されていて目を引く。

企業情報

(公財)燕三条地場産業振興センター
物産観光課 課長 鈴木 清史 氏
〒955-0092 三条市須頃1-17
TEL.0256-32-2311 FAX.0256-34-6167
URL http://www.tsjiba.or.jp/kankou/

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