株式会社ネクスティ

2019年11月28日
NICOpress167号海外展開

日本食を通して商品の魅力を紹介。
“だしの文化”を世界に届ける

ネクスティは、だしの総合メーカー・㈱フタバの海外事業部を2015年に輸出専門商社として分社化した企業。海外事業部の時代から、国内での展示会や海外バイヤー招聘商談会、海外見本市への積極的な出展を通して、海外販路開拓のノウハウを蓄積。輸出相手国を拡大し、日本が誇るだしや食材の魅力を伝えている。

株式会社ネクスティ 代表取締役社長 江口 晃 氏/営業本部長 齋藤 正樹 氏
代表取締役社長 江口 晃 氏/営業本部長 齋藤 正樹 氏

「海外の開拓は営業的な仕事も大事ですが、法令をきちんと理解して対応できる人材を育てることも大事だと思います」と齋藤本部長(写真右)。江口社長(写真左)は「これからの時代を考えると、ネットの力は重要。こちらはフタバのIT部門と連携して進めています」と話す。

韓国の見本市が第一歩。海外市場の拡大を目指して

輸出専門商社のネクスティは、フタバの鰹節・だしパック・液体調味料を主体に県内産食材など幅広い商品を約20カ国に輸出。韓国・台湾・ベトナム・タイ・インドネシアなどアジア諸国を中心に、アメリカやヨーロッパなどへも販路開拓を進めてきた。
「海外見本市への出展は、当社がまだ海外事業部だった2001年の韓国が始まりです。国内の外食産業の市場規模が1997年をピークに少しずつ落ち始めていたので、海外にも市場を広げていこうという頃でした。ちょうどNICOが韓国の見本市に出展する企業を募集していたので応募したのが第一歩です」と齋藤本部長。これを機に海外見本市に積極的に出展するようになるが、取引に繋がるまでには時間がかかったという。

株式会社ネクスティ 2009年にNICOの企画で出展した「Vladivostok Food Show Russia 2009(ウラジオストク産業見本市)」

2009年にNICOの企画で出展した「Vladivostok Food Show Russia 2009(ウラジオストク産業見本市)」では、同社の商品でスープを作り、試飲販売を行った。海外はだしの文化がないため、どんな魚をどのように加工して鰹節ができるのかといったことから伝えている。
株式会社ネクスティ 海外見本市で配布するレシピ集

海外見本市で配布するレシピ集。だしの取り方から、みそ汁、煮物、ラーメン、卵焼き、お好み焼きなど様々なレシピを紹介。日本食の文化と商品の使い方の両方を伝えられるツールとなっている。

 

 

だしのおいしさを伝える「絶品おでんつゆ」がヒット

「鰹や昆布のだしは日本独自の文化なので、海外の見本市では鰹節とは何かというところから説明しないといけないのも大変でした」と語る江口社長。だしの説明や試飲も行ったが、加工調理済みの食品ではなく調味料であることから、その味をどう効果的に伝えればいいのか試行錯誤したという。「その突破口を開いたのが、韓国の見本市での“絶品おでんつゆ”の提案でした。当社の鰹つゆ、白つゆを使ったつゆで、おでんを作って試食してもらったのですが、ものすごく反応が良かったのです」。この見本市がきっかけとなって現地の販売店パートナーと成約し、2006年4月から韓国との直接貿易が始まった。
さらに見本市で好評だったのが、各国の言語に翻訳したレシピ集だ。だしや液体調味料を使った日本食のレシピを提案することで、「こういう料理に使うとおいしくなる」というのが理解されやすくなった。
こうして日本食のデモンストレーションやレシピ集の効果もあり、徐々に売上も伸びていったが、その背景には販売店パートナーのスタッフとの信頼関係も大きいという。「見本市では私たちが現地のスタッフに日本食の作り方を教え、調理してもらっています。商品を実際に売ってくれるのは彼らなので、信頼できる関係を作っておくことで、彼らも気合を入れて販売してくれます」と齋藤本部長は語る。

株式会社ネクスティ フタバの鰹つゆ、白つゆで作った「絶品おでんつゆ」

フタバの鰹つゆ、白つゆで作った「絶品おでんつゆ」は、その後の見本市の成功に繋がる大きなヒントとなった。写真上は「Japan Fair at SOGO, Hong Kong 2010(日本フェア)」、写真下はNICOの企画で出展した「The Niigata Fair 2008 Hong Kong(新潟フェアin香港)」の展示ブース。

 

見本市出展とネットへの進出で海外販路を広げたい

見本市では商談後のフォローも大切という齋藤本部長。「見本市は終わってからがスタート。出展や営業ばかりにとらわれず、お礼のメールやご案内を再度送るなど、フォローをしっかりしないと実際の数字には結びつきません」。
また、海外輸出を始めるには「まずは強い意志が大切。越えなくてはいけないハードルがたくさんあるので、それにめげずに一つ一つ対応していくことが大前提です」と江口社長。膨大な必要書類の作成をはじめ、海外では今までなかった規制が突然始まることもあるため、その都度対応が求められる。
「特に水産物は国の規制が厳しい。東日本大震災後は韓国から放射性物質検査を求められるようになりましたし、他にも鰹節の製造工程で出る成分の基準値が国によって違うとか、インドネシアではML番号というのを取得し、政府に登録しないと輸出できないとか、各国のルール、法規制に根気強く対応していくことが必要です。また、現在の韓国のように、政治や経済情勢の影響を受けることも多い。国内のような感覚で、パートナーを見つけて販売すればいいと考えていると、海外での開拓は難しいと思います」。
今後は有望な県産食材の発掘・プロデュースを強化し、コンテナの混載輸出による輸送コストの削減に取り組みたいという同社。また、国際認証のFSSC22000やイスラム圏に向けた国際ハラル認証など、輸出がスムーズになる認証の取得も一つ一つ進めていく予定だ。
「これまで出展している見本市、まだ出ていない見本市にも積極的に出展して販売店パートナーを見つけていきたい。ネット上での国際的なマッチングや販売も検討しているので、今後は両輪で海外販路を広げていきたいです」と江口社長。これからも「だしのおいしさを世界に」というフタバの企業理念を体現し、日本の食文化を発信してゆく。

株式会社ネクスティ 「FHM Malaysia 2015(マレーシア見本市)」。現地販売店パートナーのスタッフに卵焼きの作り方を教え、試食販売を実施

「FHM Malaysia 2015(マレーシア見本市)」。現地販売店パートナーのスタッフに卵焼きの作り方を教え、試食販売を実施。現地スタッフを育てることは、海外展開を行う上で重点を置いていることのひとつ。

 

ポイント

  • 見本市でのデモンストレーション、レシピ集で商品をアピール
  • 現地販売店パートナーとの信頼関係を築く
  • 出展や営業だけでなく、商談後のフォローを大切に
  • 各国の輸出に関するルール、法規制に根気よく対応

 

企業情報

株式会社ネクスティ

〒959-1136 三条市川通中町477
TEL.0256-46-0260
FAX.025-333-4832
URL http://www.nexty.co.jp/

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