新しい農業の形を作り地域の農産物の魅力を伝えたい
「何かをやりたいと思ったら覚悟を決めないといけないと思います。みなさんが持っている熱い思いを大事にしながら、それをどう伸ばし、花を咲かせ、実を採るかをイメージしてほしいです」と新谷氏。さつまいもと農業に対する熱い想いにあふれている。
小千谷の農産物や県内農家を応援する事業を展開
農プロデュース リッツは、県内初となる6次産業化プロデューサーレベル4に認定された新谷氏が平成27年に設立。さつまいもをはじめ小千谷の農産物を使った料理やスイーツを提供する「さつまいも農カフェ きらら」の経営や、農家と消費者を繋ぐ「農プロデュース」という複合事業を通して、農業と地域の活性化に取り組んでいる。
「リッツの事業は大きく分けて4つ、農カフェの経営、6次産業化プランナーとして県内農家さんの商品開発や販路拡大のお手伝い、農家さんの営業代理、そして繁忙期の農家の作業をお手伝いするアグリサポーターの派遣があります」と新谷氏。
商品開発や販路開拓の経験を経て起業を決意
15歳のときから「さつまいもを使った町おこし」を志していたという情熱を持つ新谷氏は、東京農業大学を卒業後、結婚を機に小千谷市に移住。平成17年に地元の農業法人に就職し、さつまいもスイーツなどの商品開発をはじめ、生産から販売、営業まで携わるが、農家からさまざまな相談を受けるうちにある思いを持つようになる。「売ることに悩んでいる農家さんが増えている、これからの農業界に求められるのは生産、加工、販売という一連の流れをプロデュースする人なのではないかと思ったのです」。
10年間勤めた農業法人を退職し、起業を視野に入れた新谷氏はNICOに相談。紹介された女性限定の「起業道場」にも参加し、事業の準備を学んだ。「ここで一度自分をゼロにして、私にできることは何かというのを徹底的に考えられたのがよかったです」。
規格外野菜の加工施設で地域雇用も創出
今年度からスタートしたNICOの新事業「ふるさと起業家応援事業」における各種コンテストで助成対象者として採択され、新会社を立ち上げる新谷氏。大量の規格外野菜を有効活用したいと以前から考えていたことから、一次加工を行う製造施設を作り、子育て中の母親や障害者など地域の雇用にも繋げたいという。「農家さんが単独で生産から加工、販売まで行うのは大変なこと。全てを行わなくても大丈夫。それぞれが得意な分野をのばし、委託、協力しながら進む新しい形を作っていきたい」。
これからも農家の応援団としてさまざまな支援を行いながら、新潟の農産物の魅力を発信してゆく。
会社情報
農プロデュース リッツ
さつまいも農カフェ きらら
〒947-0035 小千谷市桜町2495-1
TEL.0258-94-5995
FAX.0258-94-5553
URL https://blog.goo.ne.jp/ritz5323
「焼きイモソフトクリーム」のオブジェ。スタッフ手作りの装飾が店内あちこちにある。(右写真)