株式会社アイビーシステムは、業務系システムからスマートデバイスアプリ、IoTシステム、ロボットアプリまで、さまざまなシステム開発を行うIT企業。近年、力を入れて取り組んでいる事業や今後の展望について、若桑社長に話を伺った。
幅広い分野のシステム開発に挑戦し、多様化するニーズに応える
NICOクラブ会員
株式会社アイビーシステム
代表取締役 若桑 茂 氏
システムの主流はスマートデバイスへ
システム提案からソフトウェア開発、運営・保守まで、一貫したサービスを提供する株式会社アイビーシステム。競争が激しいIT業界の中で今年22年目を迎えた同社は、さまざまな分野のシステム開発で実績を重ねてきた。
「以前は販売管理や生産管理など、業務系のシステム開発が主流でしたが、約8年前からiPhoneやiPad、Androidなどスマートデバイスのアプリ開発に着手し、今はWindowsを含め、これらのシステム開発が主流になってきています。また、3年ほど前から力を入れているのがIoTシステムの開発です」と、若桑社長は語る。
植林した松の幼木を守るため、雑草などを自動で刈り取る「下草刈りロボット」の試作機。新潟市内3企業が開発に携わり、同社は自動運転の制御部分を担当している(写真上)。6体のPepperが社員として在席。これまでPepperを使って受付案内やスロットゲーム、プレゼンなどを行うアプリが開発され、さまざまな場面で活躍している(写真下)。
IoTシステムの活用で顧客のニーズや地域に貢献
あらゆるモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続することで遠隔計測や自動制御などを行うIoTシステム。その一つとして昨年、介護施設向けの「ナースコールシステム」を開発し、話題となった。これは施設の入居者がコールボタンを押すと、無線LANを介して通知され、タブレットで音声通話やビデオ通話ができるシステム。職員や家族のスマートフォンに通知することも可能だという。
また、新潟市北区が進めるプロジェクトで、海岸保安林の松を雑草などから守る「下草刈りロボット」の協同開発では、タブレットを使って無線で遠隔操作するシステムを昨年実現。完全自動運転化を目指し、現在も開発が進行中だ。
さらに、NICO の平成27年度「IT戦略研究会」に参加し、建設現場で作業員の熱中症や事故を防ぐための安全管理システムを開発。ヘルメットに気温・湿度・位置情報や体温・脈拍などを測るセンサーを取り付け、異常があると事務所のパソコンやタブレットに通知される。現在、平成28年度「高付加価値化サポート助成金」を活用し、製品化を進めている。
「仕事が増えても人材が育たなければ、新しい事に取り組んでいけない。今の事業内容をしっかりと打ち出し、それに対応できる技術者を育てていきたい」と語る若桑社長。
Pepperのコア開発やAIの組み込みに力を入れたい
昨年からPepperを使ったロボットアプリ開発にも着手し、ソフトバンクロボティクス社のPepperパートナープログラム認定店となった同社。今後はPepperのコア開発やAI(人工知能)を組み込んだ開発に注力する予定だ。「今後は専門技術を持つ人材を採用し、IoTをはじめAIに力を入れたい。進化に追いついていける実力を付けながら、会社を伸ばしていきたい」と若桑社長。これからも先進のIT技術を駆使し、チャレンジを続けていく。
ここがポイント
- 最新分野の開発にいち早く着手
- IT技術の進化に追いつける実力を構築する
- NICOの支援策を有効活用し、開発から製品化まで実現
企業情報
株式会社アイビーシステム
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