株式会社玉垣製麺所

2020年10月06日
NICOpress172号販路開拓

SNSは妻有そばを知ってもらう手段。
画面の先に、必ずお客様はいます。

「妻有そば」で知られる製麺業の玉垣製麺所。同社の公式Twitterが面白い、と人気を呼び、現在はフォロワー数が3.9万人にまで増加。妻有そばの認知度向上につながったSNSの運用方法は、他の企業からも注目を集めている。その舞台裏について玉垣社長、そしてTwitter担当者に話を伺った。

代表取締役 玉垣 哲郎 氏/Twitter 担当者 様
代表取締役 玉垣 哲郎 氏/Twitter 担当者 様

「他の会社だと、Twitterなんて何をやっているんだと言われるかもしれないね」と笑う玉垣社長(写真右)。「食べておいしいといっていただけることが一番大切」と、会社としてもキャンペーン企画での商品提供などでバックアップしている。
「私自身が妻有そばが好きで、それを広めたいと思うからここまで没頭するし、商品に絶対的な自信がないと買ってくださいとは言えないですね」と話すTwitter担当者さん(写真左)。

休眠していたアカウントを3年前から運用再開

そば、うどん、そうめんなどの乾麺製品の製造・販売を行う玉垣製麺所。今年8月には看板商品である「妻有そば」が日本蕎麦保存会が主催する「おいしい そば乾麺大賞」でグランプリを受賞するなど、その味、品質に定評のあるメーカーだ。

そんな玉垣製麺所のTwitterアカウントが人気だ。「中の人」(ツイートする人)は同社の営業部に所属する担当者さん(今回はK氏と表現)。2017年に入社したK氏は、同社のTwitterが休眠状態になっているのを知り、運用を再開。20人程度だったフォロワーを3.9万人にまで増やし、面白いつぶやきをする企業アカウントとして多くの人に認知される個性を作ってきた。

K氏は「当時、個人的にTwitterで妻有そばを検索すると、妻有そばを食べた、料理した、といったつぶやきが結構あったんです。そこにお客様はいますし、企業の公式アカウントがあるのなら反応したほうがいいと思ったのがきっかけです。地方企業は大きな広告を出せないので、商品のおいしさやこだわりを発信できていなかった。それを伝えるためにSNSを利用すべきだと思いました」と振り返る。

そして「実はコミュニケーションの手法をSNSに置き換えているだけで、玉垣製麺所としてやっていることはずっと一緒です」と続けた。玉垣社長は「当社の販売は問屋、小売店、個人(通信販売)というのが昔からの3本柱ですが、通販には昔から力を入れてきました。十日町は着物の街で、着物小売業さんが全国を回るときに手土産にうちのそばを持っていったそうで、全国にお客様がいらっしゃるんです」と話す。

現在も長年の顧客からは電話で注文が入ることが多く、世間話に花が咲いて長話をすることもあるが、会社もそれを大切な営業活動として認めている。そうした顧客との関係性を今の時代の手法に置き換えたものがSNSという訳だ。

  • Twitter画像1
  • Twitter画像2
  • Twitter画像3

    Twitterでは麺を茹でる動画が定期的に登場。見やすく、耳に入りやすい、話し言葉を使う。あえてくだけることを意識している。

 

Twitterは好感度を高めるためのもの
寄り添うことを心がける

K氏がTwitterを運用するなかでの大前提としているのは「SNSは宣伝ツールではなく、コミュニケーションツールである」ということ。目的は玉垣製麺所の商品を食べてもらうこと、買っていただくことだ。「何をきっかけで知った場合でも、商品を買うにはある程度好感度がなければ人は動きません。その好感度を上げるためにSNSを運用しているというのが答えですね」。

ツイートは1日に3、4回。妻有そばについてのつぶやきにリツイートするのも日課だ。意識しているのは、必ず1日1回は妻有そばのパッケージ画像を置くこと。「単純接触効果は狙っています。アカウント名を社名でなく妻有そばにしているのは一番知られていて、一番売られていて、一番買いやすいから。最も比率が多いであろう関東の方達へ向けて、成城石井や東急ストア、新宿伊勢丹、ネスパスで売っていることを発信するだけでも効果はあると思います」。実際、Twitterの運用を始めてから、関東向けの出荷、通販とも売上は伸びている。

新商品がない中で、新たなお客様に認知してもらうためのひとつの手段としてキャンペーンも有効だが、あくまでもフォロワーを増やすための手段だという。

  • 商品画像1
  • 商品画像2

今年4月から8月のオンラインショップの流入数は前年比170%。運用開始前と比べると250%。「当社のオンラインショップはネット広告を出していないので、国道にお店を1つ開いている状態。お知らせをしなければお客様は入ってこない状況のなか、増えているのは、SNSでの発信を続けてきたからだと思います」とK氏。

 

 

中小企業にとって、今ある商品を光らせることができる手段

今年度からはSNSとホームページの連携も強化。3月以降はあえてSNSでの発信に力を入れているという。さらに通販での販促企画を実施。この夏には1ヵ月期間限定で“お試しセット”の販売を行い、目標数を超える352セットを販売した。「商品が気になっても、ECサイトでの初めての購入はハードルが高い。低価格であればそれが下がると考えての企画です。実際、購入者の9割以上が新規客でした。見えにくいですが、SNSにお客様は確実にいます」。

また、さまざまな企業の公式アカウントとの交流も大切にしている。「人脈が繋がりますし、仲間意識も生まれますね。Twitterで知り合った新潟の企業同士で勉強会をしたこともあります。ギフトカタログに当社の製品をセットにして頂いたり、ボウリング場が景品に使ってくださるなど、営業にも繋がっています。SNSには大企業、中小企業の垣根がないのも魅力です」。

今や、SNSは若い人だけのものではなく、企業が運用する際は年齢関係なく自社製品を好きな人が担当することがベストだと思うと話すK氏。「次々と新商品が出るわけではないなかで、今あるものを光らせる、売り方を変えることが大事。SNSはその手段のひとつだと思います」。

通販限定販売の
“お試しセット”キャンペーン

 

ポイント

  • Twitterは宣伝ツールではなくコミュニケーションツールとして活用
  • 企業への好感度が育まれるような雰囲気づくり
  • 商品を試しやすい販売企画を行い、新規顧客の誘導につなげる
  • 公式の企業アカウント同士のつながりも大切にする

 

企業情報

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