”共感・共創“のプロフェッショナルとして
DXで企業と地域課題の解決、地域活性化に貢献
新潟・東京・長岡の3拠点で事業を展開するメビウスは、創業以来取り組んできた法人向け業務システムの開発・保守運用のノウハウを活かし、企業のDXを支援する多様なサービスを展開。新潟に根差したIT企業として、地域の課題解決やイノベーション創出にも取り組んでいる。
兼 DXエンジニアリング部 部長
濱本 正史 氏
DXに関する業務委託を考えている企業には、先入観を持たずに相談してほしいという濱本本部長。「例えばAIなら何でもできるという先入観を持たれてしまうと我々もアプローチが難しくなる場合があるので、純粋に困っていることを話してほしいと思います。また、“ITの専門家に基礎知識が無いまま、相談・質問して良いのか?”と思う方もいらっしゃいますが、お気軽に相談してください」
中小企業のDXをエンジニアリング力と
コンサルティング力で支援
今年で創業41年目を迎えるメビウスは、商社・製造業・金融業向けのシステム開発や保守運用をはじめ、AI・データ分析、XR(※)などの先端技術、DX推進、バイオサイエンスなど幅広い分野に挑戦するIT企業。DX領域では、長年培ってきたエンジニアリング力とコンサルティング力を強みに、顧客に最適なITサービスを提供している。
DXを検討する中小企業の課題について、「最近はITのシステムが複雑化しているので、多くの企業が自社に最適なシステムがよく分からないという課題を持たれています。また、20年ほど前のITバブルの頃に作ったシステム、いわゆるレガシーシステムを新しくしたいが、どういうものを作ればいいのか分からないという課題もあります。他にも製造業のお客様で後継者がいないために技術や知識の継承が難しい、新入社員が入らないため生産力が維持できないといった課題をDXで解決できないか?という相談を県内各地でよく聞きます。」と濱本本部長は話す。
※XR(クロスリアリティ):現実世界と仮想世界を融合し新しい体験を創造する技術。「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」などの先端技術の包括的な総称。
ヒアリングで課題を洗い出し、
有効なソリューションを提案
こうした課題について、同社ではさまざまなサービスで支援を行っている。「最適なシステム構築が分からない、レガシーシステムを更改したいという課題に対しては、ビジネスイノベーション本部のコンサルティングサービスをまず一番に行っています」。コンサルティング専門スタッフが顧客へのヒアリングを行い、業務内容をもとに課題を洗い出すことからスタート。その課題解決に向けて有効なソリューションの提案を行う。「お客様が要望するシステム開発の前に、先に着手すべき経営課題がコンサルティングを通して見えてくることもかなりあります」。
労働力の減少という課題には、AI活用を提案することが多い。「弊社のAI導入実績に工場の製品外観検査があります。これは目視で行っていた良品、不良品の判別をAIで判別、自動化することで労働力の削減に繋げるという事例です」。また、同社はXR技術等を活用した教育ビジネスにも力を入れていることから、技術継承の課題についてはXRソリューションを提案している。例えば、工場内部や設備を3Dモデルで再現し、現場での機械操作を本物さながらにシミュレートすることで、技術の継承が可能になる。さらに、ベテラン職人と新人がそれぞれ作った製品の画像をAIでデータ解析し、どこに差があるのかを明確にすることで、技術の向上に繋げることができる。
■製造業A社の製品外観検査システムを開発
目視で行っていた製品の良否、不良種判別を代行する機械学習モデル(AI)を作成し、検査工程に導入。検査速度向上、省力化を実現。さらに不良品発生状況を把握できることで、予防処置による品質向上にも。
■複合現実(MR)を用いたクイズゲーム体験会を開催
新潟日報メディアシップで開催された「春航祭2024」では、地域貢献活動の一環としてMRを体験できるクイズコンテンツの制作、イベントを実施した。
メビウスのDXソリューション
共創パートナーが持つ専門知識と、メビウスが持つUXデザイン・データサイエンスなどのDXノウハウを結集し、人事管理、教育、産業、観光などの分野でオンラインプラットフォームを通じて次世代ビジネスを創出。先進技術を活用し社会課題の解決を推進する。
専門スタッフが課題のヒアリング・分析から解決に向けたソリューションまで、ワンストップで顧客に最適なシステムを提案している。
▶モノサシ
㈱モザイクワークと共創。組織内の「見えにくい繋がりを、わかりやすく可視化」するサービス。ネットワーク図によって「心理的つながり」「スキル継承性」「コミュニケーション」「未来への志向性」の4つの要素から個と個の繋がりを可視化し、組織コンディションを可視化する。
▶otomo.to
一人一人の弱点を見える化することで試験合格に導く、試験対策プラットフォーム。
※「モノサシ」は、㈱モザイクワークが企画運営している商品
顧客に真摯に向き合うことが重要。
共創ビジネスにも注力
効果的なDXを進めるために重視しているのが、「お客様に真摯に向き合うこと」だという。「もともとシステムの受託開発が中心だった会社なので、お客様に寄り添うことを常に大事にしてきました。DXを進める上でも、結局はそこに繋がると思うのです。例えば、お客様の要望をそのまま聞いてシステムを作るのではなく、もっとこうした方が良くなるのではないかと提案させていただき、お客様と一緒に考えていくことが一番重要と考えています。一方向のコミュニケーションではなく、一緒に考えることでアイデアも生まれるし、逆に課題が見えてくることもあります」。
一方、スムーズに取組が進まない場合、その原因はコミュニケーション不足にあることが多いという。「お客様が忙しくて打合せの時間がとれない、返事のメールをなかなかいただけないなど、お客様とのコミュニケーションが明らかに足りない場合です。最初に注文さえすれば、我々がシステムを作ってくれると思う方もいますが、お客様と我々の思い、目的・ゴールが一致しないまま進めていくと、後々うまくいかないことが多いので、やはりコミュニケーションが一番大事だと思います」。
“顧客に寄り添う姿勢”を重視するメビウスが現在力を入れているのが、共創ビジネスだ。その一つが、人事コンサルティング会社と共同で制作した「モノサシ」という、組織課題を解決するHRテックサービス。こうしたパートナー企業や顧客と共創した新たなサービスを、今後は増やしていきたいという。
また、濱本本部長は今後重視したい支援について3点あるという。「1点目はコロナ禍でテレビ会議が増えましたが、お客様と対面で会うことの空気感は非常に大事だと考えているので、今後もコミュニケーションを重視し真摯に向き合っていきたいです。また2点目は、弊社は『Google Cloud』というパブリッククラウドのパートナー企業でもあります。『Google Cloud』はAIやデータ分析システムをオーダーメイドで作りやすいプラットフォームがあるのが一番の特徴で、これを使って労働力の減少や職人の技術伝承など、新潟の企業が抱える課題を解決していきたいです。そして3点目、地場産業への貢献にも力を入れたいです。これまでAIによる錦鯉の個体識別システムを開発しましたが、養鯉業界にも今後何らかのアプローチをしたいですし、県内の大学とも協業して地場産業を盛り上げていきたいと思います」。
メビウスは「ITで笑顔の輪を広げる」というミッションのもと、今後もDX推進の牽引役として顧客や地域の課題解決、持続的な地域活性化に取り組んでいく。
企業情報
株式会社メビウス
新潟市中央区天神1-12-3 メビウス第一ビル
TEL.025-242-3123
URL https://www.mob.co.jp/