hakkai株式会社

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2018年07月05日
NICOpress156号海外展開

成長し進化する企業を目指し海外での取引拡大に挑む

代表取締役社長 関 聡彦 氏
代表取締役社長 関 聡彦 氏

「何とかここまで成長できているのは、海外展開をしてきたおかげ。海外への進出は長丁場になるので資金力が必要ですが、昔と比べて今は低金利ですし、海外進出に対する国の支援も手厚い状態なので、最大のチャンスだと思います」と語る関社長。

 

10年後、その先の成長のために海外進出を決意

精密プラスチック成型に特化し、金型を自社製造することでミクロン単位の製品を実現するhakkai株式会社。その微細精密プラスチック部品は、ゲーム機やスマートフォン、デジタルカメラ、時計、家電、自動車など、あらゆる製品に使用されている。 同社が海外に進出したのは2004年のタイが始まり。「それまで海外展開は考えていなかったのですが、あるお客様と10年後の話をしていたときに、拠点が日本だけではどこかで成長が止まってしまうと思ったのです」と関社長。タイを選んだのは、予想していたよりも技術力のレベルが高く、国の認定企業になると様々な恩恵を受けられること。さらに日系企業が多く進出し、ビジネスがしやすい環境や日本人が住みやすいインフラが整っていたことなどが、決め手になったという。

2004年に進出したタイ工場

14年間で4カ国に進出し、今では社員の約5%が海外に出向。近年は、海外に生産拠点が2カ所以上あるという理由で、新規顧客との取引が成立することもある。

 

自動車業界への参入を図るためメキシコに進出

2011年には以前から考えていた中国に進出。しかし当時は日中関係が悪化していた頃で、進出する日系企業はほぼいなかった。「だからこそベストなタイミングだと思いました。当時は競争が少なく初期投資のコストも抑えられましたし、中国政府も手厚いケアをしてくれました」。 さらに2014年にフィリピン、2016年にはメキシコでの操業を始め、グローバル調達を促進。北米への足がかりとなるメキシコでは自動車業界への参入を狙う。「デジカメやノートパソコンの生産が減少する中、これから伸びるのは車。メキシコにはまだサプライチェーンが完成しておらず、当社が来てくれれば仕事を出したいという話があったので決めました」。

メキシコ工場

メキシコ工場では成型加工を行う。この春には新たにグループ会社を設立した。

 

海外で起こるトラブルには臨機応変な対応が重要

現地工場がスタートする直前に工作機械の輸送トラブルが起きたり、洪水やリーマンショックによるダメージ、人員管理での課題など、各国でさまざまな苦労もある。「国によって人の考え方や習慣も違うので、我々の固定概念を持ち込まないことが重要。海外では何でも起こり得るので、スケジュールに余裕を持ち、いかに臨機応変に対応できるかということが大事だと思います」と関社長は語る。 今後は営業拠点としてアメリカへの進出を目指す同社。「世界で一番大きなマーケットですから、当社にもチャンスはある。最終的には欧州も視野に入れています」。これからも世界情勢の変化に柔軟に対応しながら、グローバルネットワークを作り上げていく。

ローター スマートフォンレンズホルダー 米との比較画像

身の回りにあるさまざまな生活必需品の中に入っている微細プラスチック部品の成型、量産を手掛ける同社。成型を支える精巧な金型製作技術を持っていることが強みだという。

 

ポイント

  • 金型製作業の参入が進んでいない地域や、競争相手が少ないタイミングを狙い進出
  • 日本を含む5つの生産拠点でグローバル調達を実現
  • 固定概念を持ち込まず、その国の習慣、考え方を重視する
  • スケジュールに余裕を持ち、トラブルには臨機応変に対応

会社情報

hakkai株式会社

〒949-7312 南魚沼市九日町2845 TEL.025-777-2410 FAX.025-777-2881 URL http://www.hakkai.jp/

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