株式会社ひまわり食品【SMTS出展によりターゲットを明確化。海外輸出など新たなニーズも確認。】

2026年02月17日
NICOpress204号マッチング支援海外展開販路開拓(国内)

SMTS出展によりターゲットを明確化。
海外輸出など新たなニーズも確認。

見附市のひまわり食品は、寿司・弁当・おにぎり・惣菜の製造販売やOEM事業を展開。SMTSには2021年から参加するが、近年引き合いが増えているのが冷凍生寿司だ。競合の少ない商材で販路を広げるとともに、展示会で得たニーズや反応を商品力や組織力の強化につなげている。

取締役 営業部 部長 髙野直史 氏/営業部 次長 箕輪俊泰 氏
取締役 営業部 部長 髙野直史 氏
営業部 次長 箕輪俊泰 氏

「次回のSMTSは冷凍食品エリアに単独出展し、より多くの冷凍商品を求めるお客様とつながりたいと考えています。味には自信があるのでバイヤーさんに食べ比べてもらいたいです」(写真左/髙野取締役)。「取引先へ招待状DMを送りブースへの来場を促しつつ、展示ブースは商品の鮮やかな色を伝える写真を掲示しています。SMTSは3日間の長丁場なので体調管理も重要です」(右/箕輪次長)。

主力のスーパー向け惣菜から新たな販売チャネルを模索

1976年に創業し、スーパーマーケット向けのチルド惣菜、寿司、弁当などを主力商品に成長してきたひまわり食品。県内はもとより東北、関東、北陸エリアにも販路を広げ、県内には2か所の直営店も構える。SMTS初出展は2021年。それ以前からSMTSを主催する全国スーパーマーケット協会による「お弁当・お惣菜大賞」にエントリーを継続し、数々の受賞歴を持つ。

「SMTSは知り合いの食品企業の勧めで参加するようになりました。NICOの共同ブースに出展した2021、2022年はコロナ禍で当社からの現地対応はありませんでしたが、NICO担当者から、いくつかのチルド商品を紹介してもらいました」と髙野取締役は振り返る。チルド惣菜は、家事のアウトソーシング化により需要が伸び、10兆円規模の市場を形成する。しかしそれだけに競争も激しく、チルド惣菜などのスーパーマーケットとの取引が約90%を占める同社では新たな販売チャネルを模索していた。そこで着目したのが寿司や弁当などご飯ものの冷凍商品だった。

「一口に冷凍といっても方法は様々で、いろいろ試した結果、アルコールを使った急速凍結機(リキッドフリーザー)に辿り着きました」と箕輪次長は話す。採用したのは、空気よりも熱伝導率の高いアルコールを使い、ご飯をまるで“眠らせるように”一気に凍らせる冷凍技術。すでに冷凍の寿司は流通していたが、多くが巻き寿司か、生寿司でもネタとシャリが別々にパックされていた。これは、ネタとシャリの解凍時間が異なるためで、食べる際に仕上げたり、握り直したりする手間が必要になる。「当社の寿司はシャリにネタが乗った状態でパックし、流水や自然解凍でそのままおいしく食べられます。ごはんと生魚を同時に解凍しておいしさを保つための調整は難しく行き詰まることもあり、試行錯誤を重ねて実現しました」。

ひまわり食品は「お弁当・お惣菜大賞」や「惣菜・べんとうグランプリ」などで、多くの賞を受賞

ひまわり食品は「お弁当・お惣菜大賞」や「惣菜・べんとうグランプリ」などで、多くの賞を受賞。見栄え・味の両面で評価される商品開発力を誇る。

 

急速凍結機

急速凍結機

急速凍結した寿司

急速凍結は失敗を重ねつつ、理想とする品質に辿り着くまで数年を要した。「食べてもらえれば絶対に美味しいと言ってもらえる」と自信を持って提案できる冷凍米飯が生まれた。

 

他社にはない冷凍生寿司 ギフトカタログに需要

ひまわり食品の冷凍生寿司は、2023年のSMTSで初めてお披露目となった。最初はスーパー以外にどのような需要があるのか分からず手探り状態だったという。スーパーのバイヤーからは上代が高いとの声もあったが、他にはない新規性や美味しさ、「米どころ新潟の寿司」というブランドを付加価値として売り出したいとの思いが強かった。そうした中で引き合いがあったのが、お中元などのギフト系カタログを展開する百貨店、航空会社、生協だった。価格についても「この値段で十分売れる」と太鼓判を押された。

主力は、丸く愛らしい一口サイズの「海鮮てまり寿司」と、キューブ型のお寿司を敷き詰めた「海鮮モザイク寿司」。どちらもハレの日の食卓にふさわしい豪華さがある。スーパー向けのチルド惣菜で培った「魅せる盛り込み方」のノウハウも生かされており、多くのバイヤーの注目を集めた。賞味期限は56日を実現。ネタにマグロの入らない商品は180日まで保存可能で通販など長期販売チャネルに対応するようにした。

SMTSで海外向けのニーズも寄せられたため、2026年には輸出商談が盛んなFOODEX JAPANにも出展予定だ。「寿司は日本酒や味噌汁と相性がいい。NICOのブースで新潟のメーカーと共同出展することで、一緒に新たな商売ができるかもしれないと期待しています」(箕輪次長)。

冷凍の弁当やおにぎりも開発。弁当は、銀座の有名寿司店監修のもと寿司弁当を作り、百貨店のギフトカタログに掲載された。おにぎりはオフィスに小型冷凍庫を置き、食べた分だけ料金が発生するサービスを行う企業にも採用された。どちらもSMTSや問い合わせから実現したもので、「小ロットで柔軟な対応ができる当社だからできること」だという。

海鮮てまり寿司15貫

「海鮮てまり寿司15貫」は新潟県産米を地元の水で炊飯した自慢のシャリを使用。海鮮は急速凍結し、解凍後もおいしさをキープ。見た目の華やかさと安全・安心の品質、味への評価が高い。

海鮮モザイク寿司24貫

「海鮮モザイク寿司24貫」は日本食糧新聞社主催「ファベックス惣菜・べんとうグランプリ2024」の「ロングライフ・冷凍食品部門」にて優秀賞を受賞。

 

SMTS2025の様子

SMTS2025は冷凍生寿司、太巻き、わっぱめしなどを紹介。最初は手探りだったターゲットも、回を重ねるごとに絞られ、ギフトカタログの掲載商品を探す百貨店などが中心に。解凍した寿司の見た目やおいしさに試食したバイヤーは「これが本当に冷凍?」と驚かれるという。

冷凍商品リスト

来場者へは冷凍商品リストを提示しつつ、商談内容は名刺等にメモを残し、展示会終了後すぐにメール・サンプルを送付。

 

調理工程

調理工程

メニュー開発力に加え、切る・煮る・焼く・蒸すなど多様な調理工程に対応し、小ロットかつ多品種生産を可能にする柔軟な製造体制を強みとしている。

 

展示会で得た情報や出会いを次の成長の「種」に

SMTSなどで新しい取引先と出会うことは、製造稼働率アップにつながるとともに、顧客ニーズに応えていくことで新たな技術を獲得し、企業としても成長できるチャンスだ。同社にも、百貨店などの担当者から賞味期限・添加物・原材料などに関してシビアな要望もあったという。しかし、新たな技術や製造体制を作るなどの課題解決を通じて商品力や組織力の向上につなげている。「展示会は特に率直なお声をいただけるので、モチベーションアップになればと現場にも伝えるようにしています」と髙野取締役。SMTSをきっかけに工場見学に訪れた顧客から品質管理を高く評価された時には、現場の士気が高まるポジティブな効果もあったという。

「肌感覚として、オンラインよりも展示会で実際にお会いして商談する方が商売につながると感じます。SMTSの会場では業界のトレンドが見えますし、参考にしたくなる商品やブース展示に刺激をもらえます。今後はお客様を惹きつけるブースの見せ方も勉強し、冷凍商品を売上の柱の一つにすることを目指したいです」と箕輪次長は話す。展示会で得た情報や新たな顧客との出会いを、成長の「種」にする。ひまわり食品の強みを生かした今後の戦略が楽しみだ。

 

POINT

  • 従来のチルド惣菜市場の競争が激しい中、競合が少ない冷凍生寿司で新市場を開拓。
  • SMTSでの反応を通じてターゲットが明確化。より効果が期待できる冷凍食品エリアへの単独出展にチャレンジ。
  • 海外向けなどの新たなニーズの把握や、商品改良と組織成長の情報源として展示会を活用。

 

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株式会社ひまわり食品

見附市新幸町2-8
TEL.0258-66-0866
URL https://www.himawari-foods.co.jp/

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