株式会社加藤研削工業

2016年02月16日
NICOpress128号機械・技術開発販路開拓

株式会社加藤研削工業
代表取締役 加藤 義竹 氏

昭和41年の創業以来、工業用機械刃物の再研磨専門で歩んできた株式会社加藤研削工業。素材が鋼から超硬合金に代わった時代から、再研磨屋は生産業にとって不可欠な存在ながら、業界はいま価格競争に。その状況を打破すべく、同社が打ち出したのは“うちにしかない技術での差別化”だった。

不等ピッチという新たな提案で 日本一の再研磨屋を目指す

他社が参入していない 不等ピッチメタルソーへの挑戦

株式会社加藤研削工業は、約50年に渡って機械刃物や切削工具の再研磨一筋。1級国家技能士も取得している熟練工らによる確かな仕事で、幅広い顧客から信頼を得てきた。そんな同社が今、切断加工に使用されるメタルソー(丸鋸)の再研磨の世界に新たな風を吹き込んでいる。

通常のメタルソーは円盤の外周に等間隔で刃が施されているが、同社が提案するのはそれを不等ピッチに再研磨するというもの。不等ピッチのメタルソーは、切断時のいわゆる“ビビり”と呼ばれる振動や音を抑え、切断面の品質も向上。工具寿命もアップするなど多くのメリットがある。しかし、通常の機械による再研磨ができない、ヒヤリングに時間がかかるといった事から、取り組む業者は国内で3、4社だという。

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「不等ピッチメタルソーによって、お客様の生産性が向上し、トータルコストの削減が実現できるようお手伝いをしたい」と話す加藤社長。

県外からでも依頼されるには それだけの理由が必要になる

同社が敢えてそこに挑戦した理由を加藤社長は「選ばれていく会社になるためには、当社にしかない技術が必要だとずっと考えてきました。その差別化の答えが、不等ピッチメタルソーです。高性能のメタルソーを提供することで、県外から送料を支払ってでも当社に依頼する理由ができる」と話す。また、最初は時間がかっても、一旦採用されれば、不等ピッチメタルソーの再研磨は同社しかできないため、長い付き合いになる顧客獲得に繋がるのも魅力だ。

8年前から技術開発に取り組み、平成24年に経営革新支援事業の認定を受けて、本格的な展開を開始。また、先行してホームページで情報発信を始めた。昨年からNICOの支援を受けて、機械要素技術展(M-Tech)にも出展。来場者には無料お試しサービスを提供し、約30件の引き合いがあるなど、手ごたえがあったと話す。

NICO128_P09_株式会社 加藤研削工業

今年のM-Techでは、動画で等ピッチと不等ピッチの違いを紹介。目で見て効果を感じてもらう工夫をし、来場者からも好評だった。10月にはインテックス大阪にも初出展する。

研究機関での検証を通し よりサービスの完成度を上げていく

不等ピッチは自動送り切断機で最大の威力を発揮し、想像以上の効果に驚かれることも多い。「等ピッチで機械の限界値に近いスピードや負荷のある切断をしている場合は、効果を実感していただけます。逆に、余裕を持った作業環境の場合は変化を感じにくい。その点をHPでも分かりやすくアピールしなければと思っています」。

メタルソーに施す不等ピッチは、ほぼ無限に配列が組め、それによって切削性能も変化する。そこで、今年度は高付加価値化サポート助成金を活用し、新潟県工業技術総合研究所の協力のもと、ピッチ配列の違いによる切削性能の検証をCAE解析を用いて行う予定だ。

豊富なノウハウと高い研磨技術で、日本のものづくりの舞台裏を支えたいと語る加藤社長。その目標は「不等ピッチメタルソーで日本一になること」。それが実現する日は、そう遠くはないはずだ。

NICO128_P09_メタルソー

不等ピッチに再研磨したメタルソー。顧客の等ピッチメタルソーの刃を一旦削り落し、改めて不等ピッチの刃を入れていく。

ここがポイント

◆ 独自の加工サービスで差別化を図る
◆ 展示会やHPで効果的に情報発信
◆ 公的支援を活用して事業を拡充

企業情報

株式会社加藤研削工業
〒950-0821 新潟市東区岡山1282番地
TEL.025-271-7144 FAX.025-273-9990
URL http://www.kato-kk.net
不等ピッチメタルソー専門サイト URL http://www.metalsaw.co.jp

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