モノづくりの街燕で板金加工業に挑戦
株式会社エス工房 代表取締役 佐原 由香 氏
2013年12月創業
飲食店勤務から板金加工の世界に転身
株式会社エス工房は、佐原社長が2013年12月に創業。遊戯台関連の吸殻回収ボックス、除雪機の部品加工や防災用ネット、台所用品などの曲げ・溶接・組立加工など、板金加工を手掛けている。
燕市内の飲食店に勤めていた頃から、「自分で何かを始めたい」と思っていた佐原社長。新しい仕事を模索する中、知人から組立の仕事をしてみないかと声を掛けられたのが、この世界に入るきっかけだった。当初は組立の仕事だけだったが、もともとモノづくりに興味があったこともあり、納品に行った板金工場で溶接や曲げの仕事をする人たちを見て、「やってみたい」と思うように。そこで基本的な機械の動かし方などを教わり、後は見よう見まねで仕事を覚えていった。
溶接技術を伝承し、将来は自社製品を作りたい
「燕は金属加工の産地なので、仕事の需要があることが何よりも助かります」と佐原社長。起業の際にも地元の知人を通してNICOを知り、国の創業促進補助金活用に繋がったという。
最初は姉弟2人で始めた会社も、今は女性社員が2人増え、力強い存在に。「女性でも溶接の仕事に興味を持つ人はいる。高齢化により、技術者が減少傾向ですが、溶接ができる人を地元にもっと増やしたい」と、技術の伝承にも意欲的だ。
今年3月に新工場に移転し、作業場も広くなることから、「新しい機械を導入し、社員も増やしていきたい。そして、いつになるかわかりませんが、自社製品を作りたいと思っています」と語る佐原社長。夢への挑戦はまだ始まったばかりだ。
活用支援策
国創業促進補助金
「起業を迷っているなら、まずはやってほしい。つまずくことはあっても、乗り越えたときの達成感は格別です」と語る佐原社長。
吸殻回収ボックスの溶接加工。女性には体力も必要とされる仕事だが、丁寧で細かいところまで気付くのは女性ならではだという。
【企業情報】
株式会社エス工房 URL http://www.s-kobo.com/
〒959-1272 燕市杉柳87-1
TEL/FAX.0256-66-0066