株式会社マルシャン

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2015年04月02日
NICOpress121号

物産展を活用してブランドイメージを構築

株式会社マルシャン(NICOクラブ会員) 専務取締役 堀井 豊 氏

自分たちの足を使って各地にファンを増やす機会

年間50万本以上生産する看板商品の「スターブレッド」をはじめ、多彩なパンを製造販売している株式会社マルシャン。未開封なら常温で5~20日程度鮮度を保てる商品が主力で、店舗のほか、全国のスーパーや百貨店でも安定的に販売。また、生協などのPB商品の製造も手がけている。
そんな同社では年間7回程度、各地の百貨店で開催される物産展に参加。その目的はマルシャンのファンづくり、ブランドづくりにあると堀井専務は語る。「百貨店が物産展のために配布する何十万部ものチラシに、小さくても商品や社名が載るメリットは大きい。当社の場合、代表商品は卸を通して全国で販売されているので、知名度UPは新たな取引きにつながる可能性もありますし、物産展限定商品を通して、当社の新たな魅力に触れてもらうこともできます。パンは、物産展で扱う他の商品と比べて単価が安いだけに、物産展は利益追求ではなく、こうした付加的要素を目的に活用すべきだと気付いたのは、一度失敗してからですね」。

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物産展限定商品として1本1,100円のパンを開発

物産展に挑戦したが思うように売れず、一度撤退した経験がある同社。その時のことを「物産展に出さえすれば売れる、と思っていたことが大きな勘違いでした。定番商品を並べただけだったこともあり、恥ずかしくなるほど売れなかった」と振り返る。
出展を中断してから約2年後、スターブレッドを気に入った百貨店のバイヤーから強い誘いを受け、再挑戦を決意。最低でも赤字にしないことを目標に、客単価を上げる商品としてチョコレートを贅沢に使った1本1,100円(税抜)のパン「ラウンドショコラ」を開発した。それを目玉商品として参加した物産展は、一転、好調な売れ行きだったという。
「大切なのは他に無いものをどう作るか。ラウンドショコラは直接販売に限定したので、原価を充分にかけることができました。最初は高いと感じても、一度食べたお客様からは『おたくのパンはお得ね』と認めていただける商品になりました」。

接客で得た情報や感動を今後に活かすことが課題

今では物産展に行けば必ず来てくれる常連客も増え、お気に入りの商品を予約したり、お土産を持ってきてくれる人までいるという。また、試食の反応や、商品がどう親しまれているかなどをダイレクトに感じられる機会は貴重だと話す。「やはりパンメーカーは消費者に近いところにいることが重要。物産展で得たものを、どう製造スタッフに伝え、活かすかが次の課題です」。
また、次につなぐ仕掛けとして物産展のお客様には、通販も宣伝。百貨店の顧客に多いシニア層が気軽に利用できる電話注文をアピールしている。
「ある程度まとまった量が生産できて、細かいニーズにも応えられるメーカーは全国的にも少なく、そこに当社の成長の方向があると思う。そこを強みとして、さらに販路拡大をしていきたい」という同社。物産展を活用してブランドイメージの構築を進め、さらに新たなOEMなどの顧客獲得につなげていくことが今後の目標だ。

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「物産展では会話がすごく喜ばれて、長岡の紹介話もよくします。人が好きであること、人としてうれしいと思える感性が大事だと思います」と語る堀井専務。
スイーツのような味わいのラウンドショコラはまとめ買いする人も多い人気商品に成長。開発に合わせ、高級感ある手提げ袋も製作した。
物産展では7日前後の開催期間のうち、何度もリピートしてもらいたいと、必ず日替わり商品を用意するという仕掛けも行っている。

【企業情報】
株式会社マルシャン http://www.marcian.co.jp
〒940-1144 長岡市上前島町36番地
TEL.0258-22-0522 FAX.0258-22-0582

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