第29回 ニイガタIDSデザインコンペティション 2019
総評

第29回 ニイガタIDSデザインコンペティション 2019

第29回 ニイガタIDSデザインコンペティション 2019総評

今年で29回目になったニイガタIDSデザインコンペティション、今年は55点の作品が出品され審査を行いました。
第1回から審査を行っていて毎回思うのですが、29年間毎回約50点以上の商品が出品されています。同じことを新潟県以外で行うとどうだろうと考えてみると、おそらくここまで続くことはないのではないかと思います。
他の都道府県では難しいことをなぜ新潟が続けることができるのか? それは新潟県自体が持っているものづくりに対するポテンシャル、技術の高さ、高い意欲など多くの要素が揃っているからだと考えています。その要素がこの素晴らしいコンペティションを実現させていると感じました。

今はネットショッピングが盛んで、皆様の中にも自社商品をHPやショッピングサイトで発信して、販売につなげていきたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
ネットで買われている商品はすべてキーワードで検索されています。キーワード検索ということは、自分たちの商品をきちんと言語化できていないとキーワードに引っかかりにくいということです。「ネットに公開しているので興味のある人は買ってください」だけでは、いまの時代のマーケットは反応しません。
だからこそ、自分たちの商品を言語化して発信することの意味をぜひ真剣に考えてみてください。皆様がいいもの、ちゃんと機能するものを作っていることは十分わかります。ですがそれだけでは人は欲しがりません。
買い手は商品を得ることで、自分たちの生活やスタイルがどう変わっていくかをみんな知りたがっているのです。そこに対するアプローチのひとつとして、商品の魅力を適切に言語化することの重要性を考えていただきたいと願っております。

良い商品は世の中に出すと、他のところから似たような製品が出てくるもの。作り手にとって一番大切なのはその次の商品開発です。皆様が次のステップに向かってまた、進歩し続けられることを見守っていきたいと思っています。

明日からはニイガタIDSデザインコンペティション2020に向けて、再び皆様の商品開発が大いに進むことを願うと同時に、また来年皆様とここでお会いできることも願っております。

審査委員長
(株)ワールドフォトプレス編集局長 土居 輝彦

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