2024.08.29更新
令和6年(2024年)8月23日(金)14:00~、燕三条地場産業振興センターにて行われたセミナー「持続可能なブランド構築論」は、おかげさまで大盛況にて終了しました。参加者のみなさま、誠にありがとうございました。
セミナー講師をしていただいたのは、IDSコンペ2024審査委員、㈱和える 代表取締役 矢島 里佳氏。
セミナーでは、自社ブランド「0歳からの伝統ブランドaeru」の立ち上げ経緯。そこから派生した、ものづくり企業のリブランディング事業。そして、様々な経験の中で見えてきた「持続可能なブランド」の構築ノウハウ。それらについて、わかりやすいお言葉で解説いただきました。
※実際のリブランディング内容を社長と対談したアーカイブ「さが100年企業計画」事業説明会(2024年7月23日)もyoutubeで配信されています(https://youtu.be/dBqkM2Rx9AI?si=0kSXFlM-VQRr3P62)
以下のような印象的、かつ明日から活かせる概念が多く散りばめられたセミナーでした。
社員みんなで、家族として育てるべき存在が「会社」と「商品」である。経営として捉えると答えが出なくても、この捉え方であればシンプルに答えが出ることがある。
①会社、②ブランド、③商品。この3つが生まれた理由の説明が同じになるまで考え抜くことが大切。
そして、BtoBの商売をしていても、最後に手に取るのは「ユーザー」であり、toCで伝えたい内容の整理は必要となる。逆に、BtoCの商売をしていても、より多くのユーザーに届けるためには、「このようにユーザーに話して売ってほしい」とtoB向けに情報発信するノウハウも必要となる時がくる。
BtoB、BtoCと分類のように語られているが、「今進めている業務は、toB、toC、どちらのノウハウを活かすか」という最後の分岐でしかない。我が子である「会社」「商品」を「嫁入りさせたい相手」に売るために、やるべきことは「伝えるべきことの整理」であり、どちらも変わらない。
子どものころを思い出してほしい。両親から「自慢の子どもです!」と言ってほしいはず。同じである。
この他にも、①会社、②ブランド、③商品が生まれた理由は全て同じ、というブランド理論通り、子ども向けブランドとして誕生した「0歳からの伝統ブランドaeru」らしい、あたたかい言葉と表現で、わかりやすい説明が続くセミナーでした。
最後は、ニイガタIDSデザインコンペティション審査委員の経験も踏まえた、新潟県企業への力強いエールでセミナーは終了。セミナー内容に感銘を受けた事業者さまが矢島氏に話しかけ、個別に深くお話されておられました。
矢島氏のご提案により、より伝わるセミナーにすべく「(ライブ感を強調するため)台本なし」という手法が選択された本セミナー。司会のNICO職員が緊張のあまりマイクの電源を入れ忘れるなど、ご参加いただいたみなさまにはご迷惑をおかけしたシーンもございましたが…NICO無料相談サービス「商品デザインラボ(https://www.nico.or.jp/sien/senmonka/71925/)」の『伝え方』専門家である山田乙葉アドバイザーによる適切な質問と、矢島氏の明快な回答により、司会のNICO職員としても学びの深いセミナーと感じました。
改めまして、お忙しいなかご参加いただきました事業者のみなさまに感謝申し上げます。
本セミナー内容を活かし、「新潟発のブランド化」を支援する趣旨を持つニイガタIDSデザインコンペティションにご参加いただける事業者さまが1者でも多く生まれ、世界に羽ばたかれることを祈っております。
生活市場へ向けた「新しい商品」、生活を支える「新しい仕組み」がニイガタにはたくさんあります。