同業者がつないだ事業承継 ~ 晴れの日を支える着付け・ヘアメイク事業の譲り受け ~

第三者承継 サービス業 株式会社 嵯峨コーポレーション

㈲京美容室の関原社長は、同業で知人の㈱嵯峨コーポレーション(東京都)の中島社長から、事業承継に関する相談を受けました。中島社長は後継者不在のまま高齢となり、第三者への譲渡に対する不安を抱えていたのです。

事例概要

事業内容 美容サービス業(美容室)
従業員数 18人
所在地 上越市平成町254番地
支援内容 第三者承継の進め方、留意点についてのアドバイス
事業を譲り渡した人 ㈱嵯峨コーポレーション(東京都立川市)
事業を引き継いだ人 ㈲京美容室
事業承継までの期間 9カ月

商工会議所への相談から検討を開始

関原社長はM&Aによる事業引受の経験がなかったため、日頃から関わりのある上越商工会議所に相談したところ、事業承継・引継ぎ支援センターの紹介を受けました。㈱嵯峨コーポレーションは東京都内にある企業であり、市場規模の大きさを踏まえ、関原社長は事業拡大の機会として本件を前向きに検討しました。

左から㈲京美容室 関原英里子社長、新潟県事業承継・引継ぎ支援センター 髙橋久義サブマネージャー、㈱嵯峨コーポレーション 中島省三社長

中島社長のビジネスモデルと思いを受け継ぐ

中島社長はこれまで業務管理を手作業で行っており、業務効率化の必要性を認識しつつも十分な対応ができていませんでした。一方で、関原社長は社内のDX推進に取り組んでおり、承継にあたっては事務効率化を進める方針を共有することで、双方の意向を反映した形での承継が実現しました。

さらに、中島社長の「引退後も可能な範囲で働き続けたい」という意向を踏まえて、譲渡後も勤務を継続できる柔軟な契約としました。また、中島社長は、かねてより自社のビジネスモデルが浸透していない北信越地域に商圏を拡大したいという考えを持っており、関原社長はその意向を引き継ぎ、契約締結後、速やかに事業展開に着手しています。

 
 

担当者からのコメント

関原社長と中島社長は、お互いが一方的な交渉ではなく、寄り添いの姿勢で交渉されていたことが印象に残りました。本件は県内企業による県外企業の譲り受けという点で慎重な対応が求められる事案でしたが、同じ業界であったことから考え方の共有がしやすく、中島社長との信頼関係が自然に築かれたことが円滑な承継につながったと思います。関原社長は着付師としても現役の方です。譲受後も従業員や関係者の気持ちを理解できる経営者兼理解者です。当社の更なる発展を祈念しております。

事業承継までの流れ

2025年8月
㈲京美容室にてセンター職員が関原社長と面談、上越商工会議所経営指導員同席。
2025年10月
トップ面談実施(以降計5回のトップ面談を実施)
2026年3月
基本合意書締結
2026年5月
法務労務、税務財務DD(決算書などの妥当性検証)完了
2026年5月
株式譲渡契約書調印