若い従業員を守りたい 老舗電気工事業がスピード成約
第三者承継 建設業 三明和電気有限会社

三明和電気㈲の本間利夫社長は75歳を迎え、安全面への配慮から一部現場では高所作業が制限されるようになった。体力面への不安に加え、後継者が不在であることから、次第に仕事に対するモチベーションも低下し、廃業という選択肢が現実味を帯びてきた。
事例概要
| 事業内容 | 電気工事業 |
|---|---|
| 従業員数 | 2人 |
| 所在地 | 新潟市中央区大島123番地 |
| 支援内容 | 第三者承継の進め方、留意点についてのアドバイス |
| 事業を譲り渡した人 | 三明和電気有限会社 |
| 事業を引き継いだ人 | 石崎防災電設株式会社 |
| 事業承継までの期間 | 4ヵ月 |
後継者不在と高齢化の現実 廃業を意識
廃業を意識。それでも、社内にはまだ若く、着実に力をつけてきている従業員がいる。その姿を見て「何とか従業員を守りたい」という想いが強まり、新潟県事業承継・引継ぎ支援センターへ相談した。
三明和電気㈲の本間利夫社長
期限を決めた相手探しと思いがけないご縁
近年、新潟県内では大型施設の新設が低迷し、売上高は減少傾向にあった。「当社のような小規模企業を引き受けてくれる先などないのではないか」と、半ば諦めの気持ちもあったという。一方で、先の見えないまま事業を続けるつもりはなく、「相手探しは2ヵ月間だけ」と期限を決めて事業承継に取り組むこととした。
センターを通じた探索では、早い段階で複数の候補先が挙がり、その中から4社とトップ面談を実施。最終的に石崎防災電設㈱と独占交渉を開始し、相談からわずか4ヵ月というスピードで成約に至った。
新たな体制で歩みだす次のステージ
石崎防災電設㈱は、長岡市に本社を構え、下越地区での受注拡大を進めるとともに、新潟市への拠点展開を進めている企業。今回の事業承継は、単なる事業拡大にとどまらず、後継者不在による廃業から、そこで働く従業員、長年築き上げてきた顧客との関係性、そして技術や文化を守り、未来へ繋ぐ決断でした。
石崎防災電設㈱の堀内慶大社長は、「後継者不在による廃業は、企業単体の問題にとどまらず、地域社会や業界にとっても大きな損失です。だからこそ当社は、志ある企業の想いを受け継ぎ、次の時代へと繋いでいく役割を担っていると考えています。親会社や子会社という枠にとらわれることなく、お互いを対等なパートナーとして尊重し合い、それぞれの強みを活かしながら、関係者と地域の未来にとってより良い形で成長していきます。」と語る。
事業承継までの流れ
- 2025年12月
- 新潟県事業承継・引継ぎ支援センターへ相談
- 2025年12月
- 第三者承継を決意(2ヵ月間で相手が見つからなければ廃業する覚悟)
- 2026年1月
- 譲受候補者4社とトップ面談実施
- 2026年4月
- 株式譲渡契約を締結






担当者からのコメント
廃業を覚悟しながらも諦めず、事業承継・引継ぎ支援センターへ相談した事例です。結果として、複数の候補の中から最も親和性の高い企業とのご縁が結ばれ、費用負担も最小限に抑えたスピード成約となった好事例です。すべての引継ぎを終え、安堵の表情を浮かべる本間社長の姿が印象的で、非常にうれしく思いました。