歴史ある金属製品製造業の職人技を事業承継
第三者承継 製造業 株式会社古沢製作所 様
創業から100年以上の歴史がある株式会社古沢製作所様では、先代社長が亡くなり、その奥様が社長となり事業を承継しましたが、将来に不安を抱える中でM&Aによる事業承継を決断し、新潟県事業承継・引継ぎ支援センターに相談されました。
事例概要
事業内容 | 金属製品製造業 |
---|---|
従業員数 | 7人 |
所在地 | 三条市新光町18-7 |
支援内容 | 第三者承継のマッチング支援 |
事業を譲り渡した人 | 株式会社 古沢製作所 代表取締役 古澤真弓 さん |
事業を引き継いだ人 | 株式会社 坂爪製作所 代表取締役 坂爪慎 さん |
事業承継までの期間 | 約7か月 |
三条市のアンケートをきっかけに事業承継を決断


先代社長が亡くなった後、社長に就任した古澤様は将来に不安を抱えていましたが、具体的な方向性は決まっていませんでした。そんな時に三条市が実施したアンケートをきっかけに三条市の担当者に相談したところ、新潟県事業承継・引継ぎ支援センターへ相談することになりました。相談を重ねる中でM&Aによる事業承継を決断されました。
相談後すぐに複数社から譲受希望がありました
ご相談を受けた新潟県事業承継・引継ぎ支援センターでは、譲受を希望する事業社を探したところすぐに複数の候補があがりましたが、最終的に同じ三条市内で内装工具などを製造する株式会社坂爪製作所様と交渉を進めることになりました。株式会社古沢製作所様からは全従業員の雇用継続を強く希望されましたが、それを含めて条件面の交渉が順調に進み、相談から約7か月という短期間で契約となりました。
今後は生産性アップで会社の成長に期待


株式会社坂爪製作所様では、内装工事用のヘラなどを製造していました。取引金融機関を通じて、新潟県事業承継・引継ぎ支援センターへは木製部品の内製化のための事業譲受を相談していましたが、事業領域の拡大も検討していることがわかり、事業承継・引継ぎ支援センターが仲介し今回のM&Aにつながりました。2024年10月からは坂爪製作所の坂爪慎社長が株式会社古沢製作所の社長に就任しました。就任後早速、工場内の整理や生産管理システムのデジタル化に着手し、生産性の向上に取り組んでいます。
※写真は坂爪慎社長(左)と坂爪製作所の製造商品の一部(右)
事業承継までの流れ
- 2023年8月
- 三条市が事業承継アンケートを実施
- 2023年11月
- 三条市の担当者と面談後、事業承継・引継ぎ支援センターに相談
- 2024年4月
- 譲受候補3社を紹介
- 2024年5月
- 第1回トップ面談実施
- 2024年9月
- 株式譲渡契約書締結
担当者からのコメント
今回は、三条市が実施した事業承継アンケートをきっかけにして、新潟県事業承継・引継ぎ支援センターへ相談した事案でした。仲介業者を介することなく、譲受希望の複数社から譲渡先を検討することができ、最終的に三条市内の事業者への譲渡が決まりました。三条市、事業承継・引継ぎ支援センターが連携したことにより、最初の相談から短期間で成約した好事例になりました。