新潟県事業承継・引継ぎ支援センターのサポートにより、歴史ある県内酒造会社の事業承継が成約しました

2021年09月01日 ニュース

新潟県事業承継・引継ぎ支援センター(以下、引継ぎセンター)のサポートにより、日本トータ株式会社(東京都港区)による上越酒造株式会社(上越市)の事業承継(M&A)が成立し、8月30日に株式譲渡契約の締結式が開催されました。

上越酒造は1804(文化元)年に創業。大吟醸「越後美人」などの銘柄の製造販売を手掛け、現在の飯野美徳社長が6代目となります。飯野氏に後継者がいなかったため、2020年3月に引継ぎセンターに相談を行いました。当初、廃業も視野に入れた相談でしたが、引継ぎセンターでは、同社の経営状況や事業環境を鑑み、飯野氏の意向も確認したうえで事業の引継ぎ先として県内外の数社を紹介しました。
日本トーターは1982(昭和57)年設立。公営競技の企画、運営及び開催受託に関する業務を全国的に展開していますが、日本酒の製造にも強い関心を持っており、上越酒造の事業譲受を希望しました 。
引継ぎセンターは、上越酒造と日本トーターとの協議に参加するとともに、譲渡スキームや譲渡条件の細部の検討にも参加、本事業承継のサポートを行いました。
新型コロナ感染症の影響下で、電話やメールを中心とした協議が続きましたが 、 2021年2月に引継ぎセンターの立会で、Web会議による両社のトップ面談が実現し、前向きに話を進めていくことで合意しました。

その後、日本トーターの社員が上越市に滞在しながら上越酒造と協議を続け、2021年4月25日に基本合意書を締結、細部の条件等を協議した上で、8月30日の最終契約締結に至りました。日本トーターは既に新工場・新設備の建設計画に着手し、来年度から本格的な酒造りに取組む計画です。また、施設の見学やネットによる直接販売、受託製造のほか、本業である公営競技の記念品や贈答品として製品活用等を検討しています。