Hand-dyeing TENUGUI cloth

生活をアートする

日本には、掛け物という住まいのアートがある。書や画を床の間にかけて、空間全体を季節感やめでたさ、時にはメッセージ性をもたせる演出を行ってきた。従来の「手ぬぐい」は短くカットされているが、出来上がりは反物の状態である。職人の手作業で生まれた布は、一枚の掛け物のように美しい。反物は、大人の着物一着分の布を巻いて、コンパクトに収納されるが、広げれば10m の長さになる。使う人の感性で、自由にカットすることで、多様な使い方が生まれる。布を手にした人に委ねられる使い道。アートは、美術館やアトリエの中だけにあるのではない。日常の中で個人が楽しむものである。藤岡染工場は、日本でも数少なくなってきた「注ぎ染め」にこだわり続ける。その心意気が、職人の技とともに、反物にあらわれる。アートが自分流を貫くことだとしたら、藤岡の生き方がまさにアートなのかもしれない。

製品概要

  • 企業名:越後亀紺屋 藤岡染工場
  • デザイン:藤岡 あゆみ
  • 材質:綿100%
  • 仕上:硫化染