Karakusa

今宵も、差しつ差されつ 互いの心も酌み交わす

焔(ほのお)の昂(たかぶ)りがそれぞれの器に写され、いま静かにその中で燃えているような、神秘さを備えた道具である。鋳物師として20代、蝋型鋳金師として4代を数える原惣右エ門工房作、酒器3点。酒をより旨くし、二人の時間をいっそうぬくもりあるものにする、「とっておきの酒時間」を持つ楽しみのために生まれた名品だ。
もう一つ、酒器が置かれる空間をより印象的に演出するのは、唐草文様から漏れる灯りがやわらかな燭台である。草のつるがどこまでも伸びる唐草文様は、縁起が良いと愛されてきた世界の古典柄。片口の取手やクーラーの落とし蓋にもこの意匠を取り入れ、つるの曲線から透けて見える朱漆の美しさも楽しめる趣向である。

製品概要

  • 企業名:大久保鋳物 五代晴雲 原惣右ェ門工房
  • デザイン:原 聡,原 嘉子
  • 材質:唐金
  • 仕上:乾燥松葉で燻した黒色仕上げ•漆塗装