NICO

【マーケティング】株式会社システムスクエア

顧客ニーズから発想し需要創造型・研究開発企業であること
【NICOpress144号】

株式会社システムスクエア
代表取締役 山田 清貴 氏

顧客ニーズに合致した差別化商品を市場へ提案

マイコン応用機器や半導体分野の機械製造からスタートした当社は、創業から約10年かけて独自の基礎技術を開発し、異物検査機に焦点を絞って事業を展開してきました。当社の主力商品である金属検出機、X線検査機、かみこみX線・かみこみ検査機は、食品業界を中心に医療、工業など多くの分野で導入されています。

当社が最も重要視しているのが、自社製品の独自性を追求するということです。オリジナルの製品を作るという「脱下請け」のメーカー志向でこれまで取り組んできました。その中で、技術開発だけではなく、徐々に「売る」ことの大切さを理解し、社内の人員体制も営業やメンテナンススタッフを強化しながら、今では販売にかなりの重きを置いています。

また、当社は商品開発をする前の顧客ニーズの収集を徹底します。例えば、メンテナンスの社員は直にお客様の困りごとを聞く機会が多く、それが大きな開発ニーズに繋がることがよくあります。そのため社内で定期的に部門を越えたミーティングを行い、正しい情報を吸い上げ、共有できる体制を作っています。

他社に真似されない、会社を支える商品を生み出すためには、競合他社が気付いていないニーズや技術的に困難なニーズ、さらにお客様自身でも気付いていないニーズを察知し、当社の技術シーズと合致するものを選びながら開発を進めなくてはいけません。開発には短くても5年はかけており、製品の完成度を高めてから市場に出します。市場で明確な差別化を図るためには、5年先のニーズを察知することが重要なのです。


アルミ包装品など中身の見えない製品の検査ができる「かみこみX線検査機」。販路開拓コーディネート事業でのテストマーケティングにより、食品や医薬系以外の市場にもニーズがあることが分かった。

商品開発・販路開拓に重要な展示会とデザイン力

当社のマーケティングを支えているのが、積極的に出展している国内、海外の展示会です。新機種や新性能をPRすることで、新たなニーズを聞き出すことができます。収集した情報の中から次の商品企画のヒントが見え、開発中の商品の方向性を確認することができます。情報を得るためには会場でいかにお客様とコミュニケーションを深めるかもポイントです。

また、当社は商品の価値を伝える重要な要素として、デザインの強化を図ってきました。これまでグッドデザイン賞を5回、今年はIDSデザインコンぺでIDS準大賞を受賞するなど、第三者から評価をいただいていることも販路開拓に繋がっていると思います。


2016年の「インターフェックスジャパン」では各種検査機をはじめ、IDS準大賞を受賞した「錠剤用 金属検出機」を初出展。力を入れている展示ブースのデザインも、今回は特に評判が良かったという。

検査需要や引き合いの増加により医薬品業界に参入

食品業界では既に実績があるものの、高い検出精度が求められる医薬品業界には積極的なアプローチはしてきませんでした。しかし近年、医薬品が透明フィルム包装からアルミ包装に変更する傾向が強まり、中身が見えない製品に対するX線検査機での需要が高まってきました。そこで、4年ほど前に開発した「かみこみX線検査機」を医薬品業界にアプローチするチャンスと考え、3年前から製薬業界向けの展示会「インターフェックスジャパン」に出展を開始しました。

また、弊社単独では接触の糸口をつかめない業界の評価を聞く機会はないか模索していたところ、NICO担当者から中小機構の「販路開拓コーディネート事業」を紹介され、約半年間に渡ってサポートいただきました。

食品業界向けに開発した「かみこみX線検査機」が製薬、化粧品・日用品業界で検査ニーズがあるか検証するため、想定市場の7社に訪問してニーズの有無や要望などをヒアリング。市場評価や改良・改善要望点などを整理することができ、製薬業界での現状と今後の開発方針を明確にすることができました。今後はより深くユーザーのニーズを聞き、当社の技術シーズと結びつけることで医薬品業界での需要を喚起できればと考えています。

創業当初は利益が上がらず苦労しましたが、自社製品を持ち、「脱下請け」のメーカー志向をしっかりと打ち出してから一気に上昇することができました。これからも、10年後、15年後の将来を見据えながら挑戦していきたいと思います。


「積極的にオリジナルの商品を発信しながら、お客様からさらなるニーズをいただき、ブラッシュアップして付加価値を高めていく。それが新たな“オンリーワン”の商品になる可能性があるのです」と語る山田社長。

BtoB戦略のポイント

  • 5年先のニーズを察知し、完成度の高い商品のみを市場投入
  • 顧客の声・展示会などでの情報収集が商品企画・開発のヒントに
  • 新市場での評価を得るため「販路開拓コーディネート事業」を活用

受賞作品はこう生まれた!商品開発ストーリー
顧客から得た情報を基にユーザー視点でデザイン


システムスクエア_斉藤寿満様
株式会社システムスクエア デザイングループ長

斉藤 寿満 氏

結果は単純だがその答えに気づくことが大事

「ニイガタIDSデザインコンペティション2017」のIDS準大賞を受賞した「錠剤用 金属検出機」は、2014年夏からデザイン視点のマーケティングを開始。競合他社の機械を比較調査すると、どこの商品も同じような不安定な形状だったことから、斉藤デザイングループ長は三角錐に見える安定的なデザインを最初に提案した。「立体モデルを作ってお客様のところに持って行くと、具体的な話がいろいろ聞けて、デザイン的なインスピレーションも湧いてきました」。

顧客から得た情報や意見をもとに、各機能要素を分解して意味を洗い直した結果、操作頻度が非常に少ない操作パネルを低位置に付け、安定的な形状を実現。また、騒音環境で使用されることから光シグナルを採用し、高い位置に付けた。「他社が気付いていないときに、今の時代はこういう構成が求められていると気付いたことが重要でした。この形は机上のスケッチブックからは絶対に出てこなかったでしょう」。まさにユーザーのニーズを形にした結果、従来にはないデザイン性を獲得した商品といえるだろう。

システムスクエア_錠剤用金属検出機
ニイガタIDSデザインコンペティション2017
IDS準大賞受賞
「錠剤用 金属検出機 SD3-0915D」
時代とともに変わる顧客のニーズを掘り起こし、現代にマッチする機能とデザイン性を実現した。今後、医薬品業界を中心に販路開拓を進めてゆく。

 

システムスクエア_会議風景 システムスクエア_01
プロトタイプで作った実寸サイズの立体モデル(写真右)。使用される現場の声をヒアリングしながら改良を重ねた。

企業情報

株式会社システムスクエア
〒940-2127 長岡市新産3-5-2
TEL. 0258-47-1377 FAX. 0258-47-0161
URL http://www.system-square.co.jp/

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