株式会社Roco on the run

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2021年12月08日
NICOpress179号新商品・新技術開発

加茂から世界へ発信 !
ファクトリーブランドで新たな展開へ

加茂で1955年に創業し、令和2年春に社名を変更したニットメーカーのRoco on the run。OEMを主体に歩んできた同社は、その高い技術力を活かして自社ブランド「CAMONI」を立ち上げ、直営ショップもオープンした。そこには加茂から世界へ挑戦する決意と、地元・加茂と共に歩んでいこうという強い思いが込められている。

株式会社Roco on the run 取締役CEO 峯松 清治 氏
取締役CEO 峯松 清治 氏

長年大手アパレルに在籍し、海外駐在や大手ブランドの開発・運営にも携わってきた経験を持つ峯松CEO。それゆえ、ブランド構築の難しさは誰よりも知っている。「CAMONIのブランドに込めた思いと共に、加茂の街に貢献していきたい。将来的に、加茂市内であれば、もっと大きい店舗を作ってみたいし、カフェなども展開して、人が集う場所になっていけたら面白いと思っています」。

加茂から世界を目指して

走り続けるというメッセージ

Roco on the run(旧社名:フクエー)は、デザインから縫製まで社内一貫生産を行っているニットメーカー。令和2年に変更した社名には「加茂という地方から世界に向かって走り続ける」という会社の願いが込められている。地方を意味するLocoのLを、永遠の意味があるRに変えたものだ。

世界市場へという社内構想は、4年半前に峯松CEOが事業承継したときから始めた。2018年には経済産業省のプロジェクトで、オリジナルアイテムをパリのメゾン・エ・オブジェに出品し、都心百貨店でテスト販売も行ってきた。峯松CEOは「そのプロジェクトの報告会で“あのエルメスも183年前は工場だった”という壮大な発言をしたことを覚えていますが、私は工場とブランドは共存できると思っています。

ブランド開発することで、本業のOEMのお客様への提案力は上がり、小売りで認知されるようになれば、会社の認知にもつながります。共存によってさらに技術も良くなる。それが私たちのブランディングなのではないかと思っています」と話す。

同社が数年前からヨーロッパを意識してきたのは、技術を正当に評価した値段で買ってくれるお客様を見つけたいという願いがあったからだ。「OEMではハイブランドへの提案力をつけていきたいというのが大きな目標です。一朝一夕にはいかないことですが、着実に進めていこうと考えています」。

 

人材が揃ったことで

自社ブランド展開に着手

今回、自社ブランド立ち上げのプロジェクトにGOサインを出したのは、人材を始めとする環境が整ったからだという。「メーカーがブランドを作れないのは知っている人がいないから。モノが良くても売り方がわからないと難しいですね。IターンやUターンでアパレル経験者や、大手企業で商品PRを経験した人材が入社してくれ、4年の間に新入社員も育ってきました。また、昨年の春に東京のアパレルグループに入ったことや、事業再構築補助金が採択されたことも後押しになりました」。

こうして始まったブランド「CAMONI」は、大人に向けたトレンド感ある上質なアイテムを提案。社内にパタンナーや縫製技術者もいることで、さまざまなデザインや新しい加工にも挑戦でき、オリジナリティの高さも魅力だ。「ニットは例えば1kgの糸があれば何着か製品が出来ます。テキスタイルと違って少ない原料で新しいものが作れるというのがニットのアドバンテージですね」。

ブランド名は社内公募で決定。30個の候補から社員の投票で決定した。そこには「加茂のニットメーカー」と、「加茂に、遊びにきてほしい」という意味が込められている。「当社は今までも加茂と共に歩んできて、これからも加茂に寄り添いたい。街の横にホタルが舞う川があって、これほど街と自然が共存している場所は他にない。本当に素敵な街です」。

NICOプレス 株式会社Roco on the run

CAMONIのコンセプトは「シンプル&リラックス 大人の上質オフタイム」。ロゴマークは横からみた雪椿をデザインしたもので、雪の中で前を向いて咲く姿に、未来を見つめる自分たちを重ねている。

NICOプレス 株式会社Roco on the run

NICOプレス 株式会社Roco on the run

工場に併設されている直営ショップ。窓からはマシンがニットを編んでいる様子を見学することができる。整理が行き届いた美しい工場だ。

NICOプレス 株式会社Roco on the run

ニットの「はぎれ」を再利用したぬいぐるみ

 

工場の祭典で感じた可能性。
加茂に来るきっかけをつくる

公式ホームページでは、加茂市内で撮影したイメージビジュアルがトップを飾り、見どころを巡って紹介する「Kamo Magazine」というページを設けている。また、今年10月にオープンしたCAMONIのショップは、加茂の木工品製造会社が什器や家具の製作を手掛け、店内には近隣地域で活動する作家や企業の商品、ル レクチエジャムなどの特産品も販売。HP、ショップのいずれも会社や商品だけではなく、加茂を発信している。こうした視点が生まれたのは「燕三条 工場の祭典」がきっかけだった。

「燕三条からは少し離れた工場に、県外からたくさんのお客様が来て、すごく楽しんでいってくださったんですね。加茂は街が素敵なので、CAMONIの購買層である大人の女性たちが、例えば鎌倉に行こうと思うように、“次の休みには加茂に出かけよう”と思ってもらえる場所になれるポテンシャルを感じました。ショップは、その立ち寄りスポットのひとつになれれば」。それゆえ、CAMONIはショップを各地に展開するのではなく、起点の場所である加茂にあることに意味があると峯松CEOは話す。

会社のモットーは“チェンジ&チャレンジ”。半期に一度、社員全員と面談を行い、社員の発想や興味を持っていることを業務に活かせないかと話をする。「行動目標による評価を採用していて、より意欲を持って働けるような環境に見直してきました。この先、人が集まってくるような夢のある会社にしたいですね」。加茂から世界へ飛び出し、市外から加茂へ人を呼ぶ。そんな幸せの循環を目指し、同社は走り出している。

NICOプレス 株式会社Roco on the run

ホームページのトップを飾る自然は加茂川の水源地。イメージモデルは幼少期に新潟で暮らしたことがあるという元宝塚の輝城さんを起用。

NICOプレス 株式会社Roco on the run
NICOプレス 株式会社Roco on the run

創業時から手掛けるツイード編みや、国内の希少な紡績糸を使ったウール、デニム加工を取り入れたニットジャケットなど、CAMONIならではの商品が並ぶ。バッグなどの小物類も個性的。商品開発するメンバーは、毎月小売店に足を運んで市場リサーチする。

ポイント

  • 製造・販売・広報等、自社ブランドを運営していくための人材を確保・育成してブランド立ち上げに着手
  • 社名、ブランド名に熱い思いを込め、社員で共有する
  • 地域と共に歩んでいくという理念を軸として、ショップ運営や情報発信を行う

 

企業情報

株式会社Roco on the run

〒959-1381 加茂市新栄町3-3
TEL.0256-52-0465
FAX.0256-52-8732
URL https://rocoontherun.com/

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