第30回 ニイガタIDSデザインコンペティション 2020
総評

第30回 ニイガタIDSデザインコンペティション 2020

第30回 ニイガタIDSデザインコンペティション 2020総評

第1回から審査をしているニイガタIDSデザインコンペティションも今年で30年になりました。
ここ何年かお話させていただいておりますが、毎年商品のレベルが前年に比べ上がってきていると感じます。
デザインは、いいデザイナーを企業に迎えてデザインをしてもらっても一朝一夕でいい商品ができるものではありません。デザインは多くの時間を費やし、企業と一緒に醸成されることで、いい商品が出来ていくものだと思います。そう考えると去年より今年、今年より来年もっといい商品が出てくるのではないかと期待をしております。
テクノロジーの進化により、生活、価値観はどんどん変わってきています。これからはIoTなどインターネットに関係する商品が求められると思います。テクノロジーの進化により、今まで当たり前だったものが形を変え、思いもよらない製品、考えもしなかったものの価値観がこれから再発見され、当たり前になってくるのではないかと思います。
一方で変わらないものの価値も存在します。それは手触り、肌触り、使い心地など人間の触覚に訴えるものです。人と人とのふれあいに代表される触覚はインターネットの世界では情報化されておらず、手に入れることが出来ません。これからは触覚や付随する“心地”をデザインすることが、ある意味最も未来的なデザインの方向性になるのではないかという思いを持っています。
新潟県のものづくりには触覚で価値を見出せるものが多くあります。時代が進み、どんどん世の中が変わるなか、これからは触覚という人間の根源の感覚に訴える、刺激するものが求められる時代になると予測しています。
また、新潟の地場でいい商品を作り続けてきた、先人たちが伝えてきた素材へのこだわりが新潟の強みの一つになることは間違いありません。
来年みなさんとここでまたお会いできることを楽しみにしています。明日から新しい商品開発を頑張っていただきたいと願っております。

審査委員長
(株)ワールドフォトプレス編集局長 土居 輝彦

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