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123 INSSERPOCここがポイントThe key to vitalityパワーあふれる現場に潜入!ニイガタ元気企業どこか懐かしい雰囲気を残す新潟市のしも町エリアに、新しいスタイルのカフェとして誕生した五徳屋十兵衛。これまでにない体験型観光のサービスがSNSで話題となり、海外からも多くの人が訪れている。さまざまな人の居場所となる店づくり画期的なイベントや事業で交流人口が増加YouTubeで新潟から世界に発信奥行きのある店内はカウンターとテーブル席があり、落ち着いた雰囲気。カフェは8:30から22:30まで営業している。カフェの2階には花魁撮影用のスタジオがあり、和の伝統美を基軸としたセットが印象的。艶やかな花魁姿はSNS映えすると評判だ。現在、各旅行会社が訪日外国人向けに、同店の花魁体験を組み込んだ新潟のツアーを準備している。「今後どんなコンテンツに絞っていくか、お客様を見ながら検討したい」と宮原氏。かつて廓文化があったこの地域の歴史を伝えるため、学識経験者やマスコミなどと勉強会を開き、春に花魁行列を行う計画をしている。イタリアから訪れたご夫婦。着物が大好きという奥様に花嫁衣裳を着付けし、ヘアメイクをすると大喜びだったとか。帰国後、「着物のビジネスを始める」という報告があったという。09五徳屋十兵衛合同会社五徳 代表社員 宮原 務 氏〒951-8067 新潟市中央区本町通12番町2762TEL.025-201-6896URL http://www.gotokuya.com/しも町を元気にしたい。注目が集まる複合型カフェ「みんなの居場所を作りたい」とカフェをオープン 新潟市中央区本町通の商店街にある五徳屋十兵衛は、2017年1月にオープン。カフェとともに、こだわりの食材や雑貨小物の販売、レンタルスペース、スタジオ撮影、囲碁倶楽部やレンタサイクルなど、多彩なサービスを提供するコンバインド(複合型)カフェだ。 この地域で開業した理由について、「昔からこの町が好きというのが一番の理由です。しも町は近所のつながりが残っています。会社員時代から住み、私の子どもたちも近所の人たちにかわいがってもらいました」と語る宮原氏。今では居住者が減少し、高齢化が進むまちを盛り上げ、「みんなの居場所を作りたい」という思いから、空き家だったこの建物からできることを始めてみようとスタートした。体験型観光の花魁撮影が海外メディアで話題に FacebookやTwitterでニーズを探り、コンテンツを増やしてきた同店。その中でも注目されているのが着物の着付けやヘアメイク、撮影まで行う和装体験のプランだ。「昔ながらの路地や建物が残っているので、着物で街歩きをすると絵になるのです。InstagramやTwitterに上げると、世界中の人から反応がありますよ」。 今年から始めた「花魁スタジオ撮影」も外国人観光客に好評。台湾・香港でユーザー数ナンバー1の日本観光情報サイトのアンケートで、300コンテンツの中のトップ3に花魁体験が選ばれたことから、新潟県を通して同店を紹介させてほしいという依頼が来た。「同じようなサービスは他でもありますが、ここは一人ひとりに似合う着付けやヘアメイクをするので、クオリティーの高い写真が撮れることが評価されています。また、旅行者は時間がないので、その場で写真のデータをお渡ししているのも特徴です」。YouTubeで町の魅力を発信。新潟観光の発展へ 商店街と協力したコスプレイベントの開催や、週末の夜は「男装カフェ&バー」として営業するなど画期的な試みを行うことで、しも町に新たな交流人口を生み出してきた同店。「2年弱でここまで動き出したのは、この町が必要とされているから。しも町だからできること、やれることはまだまだたくさんあると思っています」と宮原氏は話す。今後もYouTubeチャンネルを使って、しも町の歴史や魅力を世界に発信し、新たな街づくりや新潟観光の発展へと繋げてゆく。活力カギの

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