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123 INSSERPOCここがポイントThe key to vitalityパワーあふれる現場に潜入!ニイガタ元気企業新潟駅CoCoLo西N+で話題のスポット「km-0 niigata lab(キロメートルゼロ・ニイガタラボ)」。日本初のレストランバス運行を実現した一般社団法人ピースキッチン新潟が、新たな一歩を踏み出した。新潟の食や人の可能性を魅力あるバリューに変換する訴えるべきは、異なる文化や価値観を持つ人々産地との交流が料理人のクリエイティブを進化させる同法人が第一弾の事業として手掛けたレストランバスは全国でも大きな話題となった。新潟の食を育む自然を眺めながら産地を訪ね、普段は出会えない生産者と交流できる。km-0 niigata labでは夕方からライブキッチンが行われるが、それ以外の時間帯も料理を楽しめる。「meet up niigata」と称し、新潟の食への入り口となる米、酒、野菜・果物を使ったセットメニュー3種類を提供。「新潟を『料理人が育つまち』としてプロデュースしていきたい」と今後の展望を語る横山氏。若手料理人コンテストや、海外研修に対する補助制度の整備を進めているという。料理人や生産者によるパフォーマンスで新潟の食を紹介し味わってもらうライブキッチン。時にはお客さまが調理に参加したり、燕三条の刃物メーカーをゲストに招いたりと広い視野で「食」を捉えた企画で楽しませる。09一般社団法人ピースキッチン新潟km-0 niigata lab横山 裕 氏〒951-8062新潟市中央区西堀前通6番町894-1 西堀6番館ビル4階TEL.025-211-8989 FAX.025-223-9100URL http://peace-kitchen.org/niigata/産地・料理人・消費者を結ぶおいしく楽しいステージを提供ライブパフォーマンスで魅せる新型レストラン 生産者と料理人、そして食す人の密な関係を築くことで「地域の食文化の価値を高める」ことをモットーに2016年に設立したピースキッチン新潟が、今年4月に「km-0 niigata lab」をスタートした。一見するとオープンキッチンがおしゃれなレストランだが、その取り組みが実に興味深い。「月曜〜土曜の夕方、日替わりでゲスト生産者やシェフを招いて『ライブキッチン』を開催しています。食材や産地の紹介、調理の実演、そして味わうところまで楽しめる1時間半のプログラムです」と話す代表の横山氏。こうした産地と料理人と消費者の関係づくりは、美食の街として知られるスペインバスク自治州にある、ビルバオ市のスローフード協会との交流から生まれた考え方だという。新潟にあってよそにないもの。その差が価値になる ライブキッチンは「新潟出張の帰りに寄りたい」という東京のビジネスマンからの予約も多い。食と新潟にまつわるここにしかない体験が、ディナー付きで3,000円。感度の高い東京の人や女性に好評で、事前予約で満員御礼になることもあるそうだ。 生産者や料理人たちが、自分の作るものにどれだけのバリューがあるか気付くきっかけにもしてほしいと言う横山氏。「新潟の人にはおいしい米は当たり前ですが、そうでない土地で暮らす人には高い価値がある。そうした差異のある人とコミュニケーションをとることで、その価値に気付くのですが、新潟はまだその認識が浅いというのが私の実感です」。新潟の食にもっとクリエイティブな価値を AIによるスマートキッチンも遠くない未来に実現するであろう時代に、料理人に求められるのはクリエイティブだと言う横山氏。そのために「料理人にはもっと外に出て、産地を見てもらいたい」と話す。雪景色の中での雪見酒。田植えの時期に田んぼに足をつけながらほおばるおにぎり。そこにしかない最高のロケーションに体験や食を組み合わせ、どれだけの価値・価格を反映できるか。そのための架け橋となるのがピースキッチン新潟だ。 「km-0 niigata labを多くの人にどんどん使ってもらいたい」と横山氏。シェフ、料理研究家、農家、ものづくりの職人、食にまつわる人々が出会い、どんな化学反応を起こすのか今後の展開に注目が集まる。活力カギの

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