NICOプレス Vol.157
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SSERPOC IN特集 『拡大するインバウンド市場』 海外からのお客様とどう向き合う? 事例インタビュー訪日外国人向けの旅行事業展開東京から70分の雪国へ魅力あるインバウンド観光を提案■アクセスの良さをストレートにアピール■個人の要望に合わせた オーダーメイドの旅行プランを提案■日本人らしい丁寧な仕事を心がける情報発信も東京からの好アクセスを示すことをポイントに置く。湯沢駅近くにある事務所。旅行商品は事前決済を前提として、宿などに迷惑がかからないように配慮している。また、来日までの間に情報をしっかり提供することで、外国人の信頼を得てきている。冬期は契約している外国人インストラクターが来日し、スキー・スノーボードの指導やスノーシューのガイドなどを務めている。ガイド会社を立ち上げ、インストラクターはそこに所属するしくみだ。〒949-6101 湯沢町湯沢2449松月ビル2階 TEL.025-784-4567 FAX.025-784-4545URL https://hopstepjapan.com/「インバウンドは、訪問する場所が決まってから、そこで何ができるのかというニーズが出てくる。基本的には日本人が体験して楽しかったものがウケますね。今後は湯沢エリアだけでなく、対象地域を広げていきたい。粟島もいいなと思っています」と話す星野社長。ローター07 湯沢を拠点に、訪日外国人向けのオンライン旅行会社を運営している株式会社ホップステップJAPAN。東南アジアを中心に、香港やシンガポール、欧米諸国などからの旅行客の要望に応えている。 一番にアピールしているのは、東京から新幹線で最短70分という立地。「日本に来たら、東京を拠点にあちこち行きたいという人が多い。その点で湯沢は東京からのアクセスの良さが強みです」と星野社長は話す。 さらに、同社はお客様の要望に合わせて個別にプランを作るのが特徴だ。「リピート利用者が多い理由は、そうした丁寧な対応の結果だと思います。宿やアクティビティだけでなく、要望があればバースデーケーキも地元のケーキ屋さんに手配します」。スキー以外のアクティビティは日本らしい体験が好評 オンシーズンは冬。雪を見たい、スキーを楽しみたい人が湯沢にやってくる。同社では冬季は外国人のスキーインストラクターが常駐する形をとっている。言葉の壁がなく、初心者も安心してレッスンができることがリピートにつながっている。また、スキーをしない人には、スノーモービルやそば打ち体験、酒蔵訪問などが好評だ。宿泊は朝食付きが基本だが、日本食ブームの影響から旅館の会席料理を食べてみたい、和食が食べられる居酒屋を手配してほしいといった要望も増えてきている。 一方、グリーンシーズンの目玉は今のところ“フジロックフェスティバル”のみ。「雪は地球上で限られた場所に降りますが、グリーンシーズンは世界がライバル。それでも健康ブームで登山やサイクリング人気が高いので、湯沢もマウンテンバイクが気軽に楽しめるようになれば強みとして打ち出せると感じます」。湯沢の人々にも根付いてきたインバウンドへの意識 外国人旅行者が増えたことは、湯沢の人々にも変化を与えている。「特に冬は外国人がまちを歩いている光景が普通になりました。飲食店が外国人で満員になっていることもよくあります。最初は敬遠していたお店や民宿も、近頃は“もっと紹介してよ”と言われるほど意識が変わりましたね」。 地域に対しては、同社の登録旅館向けに接客ノウハウと英会話教室をパッケージにして提供し、受け入れやすい環境づくりをサポートしている。 「当社の持ち味は人間味を感じられるネットエージェントであること。外国の人から見ると、日本がブランドであり、日本人であることもブランドだと思います。日本のノウハウや丁寧な対応に魅力を感じてくれているので、そこは変わらず大切にしていきたいと思います」。インバウンド市場に向けた展開ポイントネットを通して個人客が満足するプランを提案株式会社ホップステップJAPAN 代表取締役 星野 浩二 氏

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