NICOプレス Vol.157
2/12

lcome to We Niigata▶訪日客の目線でリアルな情報を収集地酒SSERPOC IN移っている、と言われます。しかし消費グラフを見ると、買い物が40%、飲食20%、宿泊30%でコト消費は4%。体験が人気という訳ではなく、体験も盛り上がり始めたというのが本当のところです。さらに、旅行中の買い物に注目すると、それは生活に必要なものではなく、旅行先の生活や文化、歴史を思い出として持ち帰るために買っている。ついつい財布の紐もゆるんでしまいます。すなわちお土産を買うことも含め、旅行そのものがコト消費なのです。 それを踏まえると、売る側もモノよりコトを売ったほうがいい。例えば、燕三条を訪れて庖丁職人と話し、まちの歴史一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会(JSTO)代表理事 事務局長PROFILE長野県佐久市出身。横浜国立大学、IFIビジネススクールを卒業し、伊勢丹にて19年勤務後、2012年4月同社を退職し、株式会社USPジャパンを設立。2013年、観光庁ビジットジャパンプラス2013において「ショッピングツーリズム」の重要性を提起。免税制度協議会ワーキンググループ座長として、訪日外国人向け消費税免税制度改正に関する提言書の取りまとめ、執筆を行う。民間企業18社の賛同を得て一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会を設立。株式会社USPジャパン代表取締役/観光立国推進協議会委員・幹事/2020年オリンピック・パラリンピック大会に向けた多言語対応協議会委員 小売プロジェクトチーム議長や背景を知ったら、その人にとって燕三条は忘れられない街になる。切れ味などの科学的なことよりも、日本人や日本の街に触れ合うことが、モノを買うことの価値を上げているのです。 僕たちはそれを「ショッピング・エクスペリエンス(買い物体験)」と呼んでいます。彼らは買い物を通じて、日本人や日本文化を体験する。民泊が人気である理由も、安いだけではなく、家族と一緒に泊まれるとか、日本人と同じ生活を体験できることが魅力だったりする。そういう視点で取り組めば、新潟の民泊等の宿泊施設の価値は、もっと高まると思います。 インバウンドに必要なのは、まず自己紹介です。外国人に日本の都市を挙げてもらうと、挙がるのは東京、京都、広02訪日客が増加を続けるなか、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、インバウンド市場はさらなる拡大が期待されている。新潟の企業がこの流れをチャンスとするためには、まず何に注目すべきなのか。ショッピングを軸とした訪日観光プロモーションを手掛けている(一社)ジャパンショッピングツーリズム協会の新津氏にインバウンド市場の現状と可能性を伺った。 訪日客は今年で約3300万人、2020年には4000万人に達する見込みです。4年前は月に100万人だったのが、現在は月に300万人で3倍になっています。「リピーター客が増えている」と言われるので、初来日よりリピーターの比率が多いと思いがちですが、数が3倍になっているので、当然初来日も増えています。この「数が増えた」という事実、マーケットが拡大しているという点が最も重要なポイントです。 最近、訪日客の行動がモノからコトへ訪日客は買い物体験を通して日本人や日本の文化に触れている新潟は世界に知られていない。それを踏まえた自己紹介を新津 研一氏 インバウンド市場は   今、本気になるとき

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る