NICO

【NICOpress137号】今代司酒造株式会社

外国人に向けて日本酒の魅力と文化を発信

今代司酒造株式会社
営業部 部長 佐藤 嘉久 氏

蔵の思いを体現した日本酒「錦鯉」が海外で大反響

1767年創業の今代司酒造株式会社は、醸造アルコールを一切添加しない、全量純米づくりの酒蔵。伝統を継承しつつ新しい酒造りに挑戦する同社が、昨年5月に発売した日本酒「錦鯉」が、日本をはじめ海外で高い評価を受けている。

「昭和初期の頃に出回っていた、水で薄められた日本酒のことを、世間では金魚でも泳げるような酒という揶揄を込めて“金魚酒”と呼んでいました。そんな時代でも今代司では一切薄めずに出荷してきた。その当時の姿勢を威風堂々たる錦鯉と例えられていた背景から、その思いを引き継ぎ、私たちの蔵を象徴する一本を造ろう、という思いで取り組んだ日本酒です」と佐藤部長。酒の品質はもちろん、外国人や幅広い年代に向けて日本酒の魅力を伝える商品にしたいと、瓶や化粧箱、パッケージデザインに至るまで徹底してこだわった結果、発売からわずか1年で世界各国のデザイン賞を受賞。海外で大きな反響を呼んでいる。

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「今後ますます重要な海外市場。世界各国の方に日本酒の素晴らしさを届けるという使命感を持って取り組んでいます」と語る佐藤部長。沼垂を「新潟の食文化を知ることができる観光地」としてPRし、新潟の料亭文化など周辺エリア一帯の魅力も伝えているという。

増加する訪日外国人観光客の酒蔵見学を受け入れ

年間約2万人が訪れる酒蔵見学では、外国人観光客がほぼ毎日来館しており、欧米からの個人旅行者が多いという。「日本酒の人気が海外で高まっているので、本当にお酒が好きな方が見学にいらっしゃいます。お土産品の一番人気は“錦鯉”。紅白の錦鯉は日本の象徴でもあり、海外で鯉がブームになっているのも背景にあるようです」。

同社では増加する外国人観光客への対応と、今後の海外展開に向け、昨年12月にアメリカ人を正社員として1名採用。予約があれば英語ガイドの見学も可能で、外国人観光客に喜ばれているという。

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蔵では蔵人が酒造りや歴史の話をしながら、酒蔵を案内する。見学後に同社が誇るさまざまな種類の酒を試飲できるという体験は外国人観光客にも喜ばれている。

外国人のニーズを掴み、海外販路の拡大を目指す

現在は香港、シンガポールなどのアジア圏を中心に、ヨーロッパにも輸出。今後も海外販路の拡大を目指すなか、商品開発や営業においてヒントにしているのが、外国人観光客から得たリアルな声だという。「蔵の見学後に試飲をしていただくのですが、どういう味が好まれるのか、反応が大変参考になります。また、海外で営業する際にも、外国人からこういう声をいただいているという現状を伝えると、理解してもらいやすいです」というように、酒蔵見学は貴重なマーケティングの場になっている。

現在も海外を意識した商品開発を進める同社だが、「本物であること、こだわりがあること、そして日本らしいこと。この3つが外国人が商品を選ぶ大事な要素になっている」と語る佐藤部長。さらに、観光客が自国に帰ったときに「日本で飲んだ今代司の酒」と認識してもらえるように、まずは市場をしっかりと掴み、海外で好まれるデザインや、日本・新潟の文化を発信する活動に力を入れていきたいという。

外国人観光客を受け入れ、そこで掴んだニーズを商品開発に活かして海外展開へ結びつけるという、理想的な形が成り立っているといえるだろう。

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蔵を象徴する酒を造ろうと、1年半をかけて開発された「錦鯉」。日本的で洗練されたパッケージデザインは、外国人にも強いインパクトを与えている。

企業情報

今代司酒造株式会社
〒950-0074  新潟市中央区鏡が岡1-1
TEL.025-245-3231 FAX.025-245-3233
URL http://www.imayotsukasa.com/

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